川重、今期純利益4.3倍の540億円に上方修正 北米4輪など好調続く・最高益に
- 2023/02/10
- 12:26
2023/02/10 15:20 通期予想が「最高益」の見通しになることを追加しました。
【神戸経済ニュース】川崎重工業(7012)は10日、2023年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比4.3倍の540億円になりそうだと発表した。従来予想の450億円から上方修正し、8期ぶりに過去最高益を更新する。好調が続いている北米や東南アジアでの2輪車、北米での4輪車では、原材料高の価格転嫁も進み、円安の追い風もあって収益が想定を上回る見通しになった。民間機向け航空エンジンの回復も寄与する。川重が業績予想を上方修正するのは今期3度目。
売上高に相当する売上収益は17%増の1兆7500億円、償却費などを含まない本業の利益である事業利益は2.8倍の860億円を見込む。従来予想は1兆7200億円、760億円だった。事業分野(セグメント)別では「パワースポーツ&エンジン(旧モーターサイクル&エンジン)」の事業利益見通しを560億円から680億円に、「航空宇宙システム」を同105億円から125億円に、それぞれ引き上げた。
「精密機械・ロボット」は電子部品・素材の価格上昇に加え、新型コロナウイルスの影響で中国の工場で操業度が低下。中国で建設機械向け油圧機器の需要が減速したこともあり、事業利益の見通しを160億円から100億円に引き下げた。ただ、パワースポーツ&エンジンと航空宇宙システムの好調で、これを吸収する。期末配当を前年同期比20円増の40円とし、年間配当金を70円にする配当予定は据え置いた。
同時に示した2022年4〜10月期の連結決算は、純利益が前年同期比4.7倍の525億円だった。22年10〜12月の純利益は287億円と、3カ月間の純利益としては過去最高になった。原材料高も、パワースポーツ&エンジンを中心に価格転嫁が順調に進んだ。売上収益は15%増の1兆1963億円、事業利益は2.8倍の808億円だった。
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