ワールド、温室効果ガス削減率を明示した新素材 23年秋冬から投入
- 2023/02/07
- 05:21
【神戸経済ニュース】アパレル大手のワールド(3612)は2023年秋冬から、製造・供給過程で二酸化炭素など温室効果ガスの排出量を抑えた服地を投入すると発表した。服地メーカーなどと共同で開発し、温暖化ガスの削減率を明示できるようにしたのが特徴だ。まず紡績、織布、加工の製造工程で温暖化ガス排出量を通常のウールに比べて33.7%削減した「再生ウール」と、通常のポリエステルとコットンの素材に比べて同23.4%削減した「再生ポリエステル×オーガニックコットン」の2種類の使用を開始。今後こうした再生・リサイクル原料などを「CIRCRIC(サーキュリック)」ブランドの素材として展開する。
「再生ウール」は紡績段階でのワタくずなど「落ち綿」、ウール90%以上のニット商品、ウールの裁断端材などを使用した素材で、コード、ジャケット、ボトムズ用を想定。羊の飼育に関わる温暖化ガス排出を削減した計算だ。服地メーカーの中伝毛織(愛知県一宮市)と共同で開発した。「再生ポリエステル×オーガニックコットン」はペットボトルから再生したリサイクルポリエステルと、トレーサビリティ(生産履歴)を持つオーガニックコットンを混紡した幅広く使えるシャツ向け素材。繊維商社の豊島(名古屋市)と共同で開発した。
従来のリサイクル素材では温暖化ガスの削減率が明確でなかったが、環境省による22年度の「サプライチェーンの脱炭素推進モデル事業」として削減率を正確に算出した素材を開発した。ワールドはかねて30年までに取引先・自社製品・サービス利用に伴う温暖化ガス排出量(スコープ3)を製品1点あたり20%削減する目標を掲げていた。まずは26年度末に、サステナブル(持続可能な)原料の使用率20%をめざし、原料調達、製造といった供給網の再構築に取り組む。リサイクル素材ブランド「サーキュリック」の開発で、こうした目標への到達度なども、より管理しやすくなる。
「再生ウール」は紡績段階でのワタくずなど「落ち綿」、ウール90%以上のニット商品、ウールの裁断端材などを使用した素材で、コード、ジャケット、ボトムズ用を想定。羊の飼育に関わる温暖化ガス排出を削減した計算だ。服地メーカーの中伝毛織(愛知県一宮市)と共同で開発した。「再生ポリエステル×オーガニックコットン」はペットボトルから再生したリサイクルポリエステルと、トレーサビリティ(生産履歴)を持つオーガニックコットンを混紡した幅広く使えるシャツ向け素材。繊維商社の豊島(名古屋市)と共同で開発した。
従来のリサイクル素材では温暖化ガスの削減率が明確でなかったが、環境省による22年度の「サプライチェーンの脱炭素推進モデル事業」として削減率を正確に算出した素材を開発した。ワールドはかねて30年までに取引先・自社製品・サービス利用に伴う温暖化ガス排出量(スコープ3)を製品1点あたり20%削減する目標を掲げていた。まずは26年度末に、サステナブル(持続可能な)原料の使用率20%をめざし、原料調達、製造といった供給網の再構築に取り組む。リサイクル素材ブランド「サーキュリック」の開発で、こうした目標への到達度なども、より管理しやすくなる。
今後は自社製品への「サーキュリック」素材の使用に加え、同業他社への素材の卸売りも展開したい考えだ。サーキュリックが幅広く利用できるようにして、温暖化ガスの削減効果を高めたいとしている。
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