脱炭素エネルギー推進など共同声明、水素視野に 兵庫県と西オーストラリア州

20230127共同声明署名

【神戸経済ニュース】兵庫県と豪・西オーストラリア州は27日、姉妹提携40年を記念して「脱炭素エネルギーの推進」「企業間連携の推進」などで協力することを盛り込んだ共同声明を発表した。西オーストラリア州のマーク・マガウワン首相が兵庫県公館(神戸市中央区)を訪れ、斎藤元彦知事と共同声明への署名を交換した(写真)。昨年は川崎重工業(7012)などが豪東部のビクトリア州ヘイスティング港から神戸港まで、世界で初めて液化水素を国際輸送する実証実験に成功。水素の輸入元として期待がかかるオーストラリアとの関係を改めて固める。

 両県州の間で貿易や投資を促進する目的で、脱炭素エネルギー推進と企業間連携に加え、「カーボンニュートラルポート(港湾で二酸化炭素の実質排出ゼロ)に向けた情報共有」「科学技術振興に向けた情報共有」「両県州間の事業や人的ネットワークの継続」で協力することでも合意。共同声明に盛り込んだ。さらに対面かオンラインで、年に1回の会合を開くことも取り決めた。斎藤知事はマガウワン首相に、今年の秋にも西オーストラリア州の州都パースを訪問したい意向を表明した。

 斎藤氏は「製鉄や発電など東播磨臨海地域では、国際競争力強化のためにもカーボンオフセット(相殺)が欠かせない」と将来の西オーストラリア州からの水素輸入に期待を示した。加えて「両県州の間でビジネスを展開する双方の企業間の連携を積極的に支援したい」と強調した。一方のマガウワン氏は今回が6回目の神戸訪問。「脱炭素社会を視野に、新たな共同声明に証明できたことで、有意義な訪問だ」と語った。さらに「太陽光も降り注いでいるし、風力発電ができる強い風も吹いている」と述べ、再生可能エネルギーと水か生成する「グリーン水素」への展望も示した。そのうえで「世の中が不安定になっても、われわれの強い関係がエネルギーの安定供給にも寄与する」と強調した。

 同時に兵庫県が管理する姫路港と西オーストラリア州の北部にあるピルバラ港の間で、港湾運営と、新エネルギー(水素、アンモニア、メタンなど)の活用について情報共有する覚書(MOU)も結んだ。姫路港が海外の港湾とMOUを結ぶのは初めて。

▽関連記事

関連記事

広告

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

広告

広告

カレンダー

02 | 2024/03 | 04
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

広告

★神戸経済ニュースからのお知らせ

広告