ノザワ、肥料製品「マインマグ」に基準超すアスベストのおそれ 使用停止を求める

【神戸経済ニュース】建設資材大手のノザワ(5237)は12日、同社製のケイ酸を含む苦土肥料「マインマグ」シリーズのうち「マインマグC」と「マインマグmini」の一部に、法令の基準を超える有害物質のアスベスト(石綿)が含まれるおそれが高いことが判明したと発表した。2022年3〜4月ごろに製造販売した製品の一部に、基準を超える石綿が含まれるおそれが高いという。同社は顧客に対して、すべてのマインマグシリーズ製品の使用中止と、封をした保管を呼びかけている。

 ノザワによると、これまで同社や第三者機関の検査によって、マインマグシリーズの製品からアスベストが検出されたことはなかったという。ただ今回、同じ原料を使うマインマグシリーズ製品の出荷をすべて停止。「マインマグC」「マインマグmini」以外の製品もアスベストの含有について検査を始めた。

 マインマグシリーズは、1960年代まで石綿鉱山だったノザワのフラノ事業所(北海道富良野市)で製造。製品の原料である蛇紋岩は、かつてアスベストの原料として採掘したものだ。アスベストは熱や摩擦に強く安価なことから、建材などに幅広く使われた。だが中皮腫や肺がんなど重い健康被害の原因になるとして、06年に国が使用を全面禁止した。同社は独自開発したアスベストを無害化する技術を投入し、東京農業大学と共同開発したマインマグシリーズを2010年に発売していた。

 未使用のマインマグシリーズ製品についてノザワは、ただちに使用を中止し、2重にしたビニールの袋に入れて、テープなどで封をしたうえ、廃棄せず保管するよう求めている。同社は製品を回収する方針だが、具体的な回収方法については現在検討中としている。業績などへの影響も「精査中」とし、必要に応じて開示する方針だ。

 マインマグシリーズのアスベスト含有を巡っては、通信社のアジアプレス・インターナショナル(大阪市北区)が4日付で「大手建材メーカー・ノザワ(神戸市)が全国展開しているミネラル肥料『マインマグ』から強力な発がん物質であるアスベスト(石綿)が法令の基準を超えて検出された」などと報じていた。


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