(動画)ジャンボフェリー「こんぴら2」が最終運航 神戸港でセレモニー

2022/12/19  00:10  見出しを訂正しました



【神戸経済ニュース】ジャンボフェリー(神戸市中央区)は17日、神戸港と小豆島・高松港を結ぶ同社の主力航路で運航する「こんぴら2」が引退することから「お別れセレモニー」を神戸三宮フェリーターミナルで開いた。1989年の就航以来、阪神淡路大震災で浴室を住民に貸し出したことや、明石海峡大橋など本四連絡橋の開通で便数減を迫られたことなど、同船の33年間を振り返る動画で始まった。加えて神戸市港湾局が記念のたてを贈った。JFEエンジニアリングは、旧日本鋼管が製造した主機関では稼働営業時間が国内最長になったことへの感謝状を贈った。

 山神正義社長はあいさつで、明石海峡大橋の開通を機に神戸〜高松の航路から撤退が相次いだことに触れ、「ジャンボフェリーが唯一残ったのは、少し改造すれば大型トラック20台が輸送できるようになる船を、(こんぴら2を新造した)明石海峡大橋が開通する10年前から想定していた」と指摘。当時は旅客や乗用車を中心に設計する船が多い中で、いち早く貨物輸送に着目した先輩たちの先見性に敬意を示していた。

 ジャンボフェリーは長らく「こんぴら2」「りつりん2」の2隻で運航していたが、今年10月に新造船「あおい」が就航。90年に就航した「りつりん2」が客室等のリニューアル工事に入り、最近は「あおい」「こんぴら2」の2隻で運航中していた。リニューアル工事を終えた「りつりん2」の運航再開で、同型船で1年古い「こんぴら2」が役割を終える。

 雨天のため出発時の紙テープによる見送りは中止になったが、「こんぴら2」が最終運航に出発するのを多くの人が岸壁から見送った。最終便の乗船客と見送り客には、小さな同船を作ることができるペーパークラフトのキットや、同船をかたどった携帯電話のストラップなど、記念品を配布した。ジャンボフェリーは最終運航を終えた「こんぴら2」を廃船にせず、売却したい意向だ。しばらく高松港に係留し、売却先が決まるのを待つという。

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