神戸空港、別棟の新ターミナルで国際線対応へ 25年開業・基本計画案で意見募集
- 2022/12/16
- 01:29
【神戸経済ニュース】神戸市は15日、神戸空港に現在のターミナルビルとは別棟の新ターミナルビルを建設し、国際線の就航に対応することなどを柱とした「神戸空港サブターミナル整備基本計画」の案を公表した。現在のターミナルビルから管制塔をはさんで西側の土地に別棟を建設することで、現在のターミナルビルの利用を止めずに国内線の便数増や国際線就航に対応する、新たな施設を建設する。神戸市は計画案について、16日から2023年1月20日まで意見募集を実施。神戸市ホームページなどで受け付ける。
9月に開いた関西3空港懇談会では、大阪市で国際博覧会(大阪・関西万博)が開幕する2025年春に、神戸空港の発着枠を現行の1日80回から120回に引き上げることで合意した。このための条件が新ターミナルビルの完成だ。あわせてツアー客などを乗せた国際チャーター便の就航も可能になることから、より多くの旅客を受け入れ、出入国管理など国際線の機能も持った新ターミナル建設が必要になった。事業主体は神戸市のみで、概算費用は90億円と見積もる。
神戸市の計画では、新ターミナルビルは原則2階建て。建築面積は約1万7000平方メートルで、現在の旅客ターミナルビル(1万7100平方メートル)とほぼ同規模になる。新ターミナルでは搭乗客・到着客の円滑な移動や送迎者の待ち合いなどに必要な「ロビー機能」に約4000平方メートル、「国内線エリア」に2500平方メートル、「国際線エリア」に3000平方メートル、「その他」の事務所や機械室などに7500平方メートルの床面積を見積もる。
誰もが使いやすいユニバーサルデザインを採用するほか、自然採光を含む自然エネルギー・再生可能エネルギーなどを活用する。一方で直下型や海洋型の大規模地震に対する耐震機能、津波・高潮への浸水対策機能、大規模災害時の広域防災拠点機能も備える。別棟の新ターミナルが完成すれば、新ターミナルによって空港機能を維持したうえで、現在のターミナルビルの大規模改修や新築なども計画しやすくなる公算だ。
新ターミナルビルの詳細は、ビル建設を希望する事業者から提案を受けて決める。年度内にも設計・施工を一括発注できる事業者を選定。23〜24年度に設計・建設する。神戸市は大阪・関西万博が始まる25年春の開業をめざし、急ピッチで作業を進める。
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