都市型フェスのフェス、香川で開催へ? 福岡・札幌と語りあう・078KOBE
【神戸経済ニュース】クロスメディアイベント「078KOBE」(主催・078実行委員会)では、オープニングセッションに続く最初のカンファレンス(会議形式)のイベントとして「都市型フェスティバルの現在と未来」について話し合った。078KOBEと同様の都市型フェスティバルを福岡市と札幌市で運営する責任者が、078KOBEの藤井信忠・共同実行委員長(写真左)と座談会形式で話した。藤井氏が「都市型フェスのフェスを来年、香川あたりで開催したい」と話すと、札幌市で毎年開催している「No Maps」の広瀬岳史事務局長(写真右)が「それを通じて仲間が増えていくことに意味がある」と応じた。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて都市型フェスティバルは、国内では相次いで中止や、ネット上での開催への規模縮小を余儀なくされた。ただ2022年に入ってからは、経済者化活動と感染対策を両立させる機運の高まりで、今回の078KOBEのように対面型での開催が復活しつつある。福岡市で開催している「明星和楽」も2020年に配信のみで開催したが松口健司・実行委員長(写真中)は、新たな人の出会いは「オンラインでは無理」と実感したという。すでに21年からネット配信とのハイブリッド型にして、一部で対面型を復活させていた。
都市型フェスを「街づくりには、どう生かすのか」と藤井氏が話題を提示すると、松口氏は「街が変わっていくのを明確に感じるのは、実際に新しい建物ができるなど短期間に町並みが大きく変化すること」と指摘。天神地区で再開発が進む福岡の街では、住民の意識には前向きな変化が起きているという。そのうえで松口氏は「民間だけでできることではないので、やはり『産官学(の連携)』がキーワードだろう」と話していた。一方で、札幌市では「No Maps」が街を挙げての行事になっていることについて、広瀬氏は「何か新しい、クリエイティブなことをするのには、何事にも寛容な札幌の風土はとてもありがたい」とも話していた。
明星和楽は10月に福岡市で開催したのとは別に、12月2〜3日に長崎県壱岐市でも開催する。場所を転じることでイベントの内容も大きく違ったものになった。これを受けて藤井氏は「いろいろな場所の都市型フェスが個性を競う、都市型フェスのフェスがあってもよいのでは」と提案。大きな都市型フェスが開かれていない四国地域が開催地の候補になりそうだと述べた。広瀬氏は「人間って(経済や社会の)血液みたいなもので、動き回ることで日本全体が元気になる」と述べ、都市型フェスを通じた新しいことをする人たちの、新たな出会いが生み出す未来に改めて期待を示した。
(神戸経済ニュースは「078KOBE」のメディアパートナーです)
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