川重の西村執行役員「兵庫は水素の実用化でホットスポット」 企業誘致セミナーで

20221123西村氏動画より

【神戸経済ニュース】川崎重工業(7012)でオーストラリアから日本に水素を液化して輸入する世界初の実証事業で責任者を務めた西村元彦執行役員は22日、「水素の実証から商用化にかけて兵庫県はホットスポットになっていく」との見通しを述べ、関連産業が集積しつつあることを強調した。そのうえで「新しい事業を進めるうえで、兵庫県がいかに魅力的かを実感している」という。西村執行役員は兵庫県が東京都内で開いた「兵庫県首都圏企業誘致セミナー」で、同氏が手がけた国際水素サプライチェーン(供給網)の構築に向けた取り組みについて講演した。

 2050年に日本の二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロ(カーボンニュートラル)にする政府方針のもとで、カーボンニュートラルエアポート(カーボンゼロ空港)やカーボンニュートラルポート(カーボンゼロ港湾)への取り組みが進んでいる。西村氏は「神戸空港島に(水素を輸入する)基地があるので、神戸空港がモデルとして注目されている」と指摘。同じく神戸空港島にも拠点を置く航空世界大手エアバスも日本の水素への取り組みに注目しており、川重と「一緒に技術開発して日本で実証して、それを世界に展開する」「日本がこれまで取れなかった国際標準に、水素を通じて出て行ける」と語った。

 西村氏は「官の後押しも大きいし、優秀な学生も集まってきている」と強調。西村氏は大阪府の出身で、川重に就職してから17年間は東京都で働き、現在は明石市の事業所に勤務している。「それぞれの土地の魅力はいろいろあるが、兵庫県は産官学が一体で進むことができて、先取先進の取り組みへの気鋭がある」という。「新しいことが好きな神戸っ子の気風もあるのだろうか」「そうした土地柄もイノベーションを起こす底力、原動力になっていると思っている」と話していた。(写真は液化水素運搬船について説明する西村氏=2021年5月の動画より)

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