双日と神戸市、旧鈴木商店を振り返る事業で連携 4月「舞台公演」に合わせ展開

20221118記者会見

【神戸経済ニュース】総合商社の双日(2768)と神戸市は18日、明治・大正時代の総合商社「鈴木商店」を振り返る事業で連携すると発表した。旧鈴木商店は神戸を本拠地として、1917年に売上高が日本一の総合商社になった。神戸経済の発展にも大きく寄与した同社の姿を後世に伝える。双日は旧鈴木商店を源流に持つ企業の1つ。2023年4月に東京と神戸で公演する、旧鈴木商店を題材にした演劇「彼の男十字路に身を置かんとす」に合わせて展開する計画だ。

 双日の藤本昌義社長(写真左)と神戸市の久元喜造市長(同右)が18日午後に、神戸市役所で記者会見して発表した。演劇「彼の男十字路に」は、双日が特別支援する。双日の藤本社長は「この舞台公演の2018年の初演を鑑賞し、当社社員のみならず神戸のみなさんにも、ぜひみていただきたいとの強い思いから、多くの関係先から理解と協力を得て今回の公演にいたった」と話した。神戸開港156年にあって、双日は156人の港湾・観光関係者などを神戸公演に招待。神戸市が希望者を募集する。

 神戸市は公演の開催日でもある23年4月22、23日に、有識者によるシンポジウム「神戸港と鈴木商店を語る会(仮題)」を開催。23年3月には、神戸市立神港橘高校(旧鈴木商店の創業家にあった鈴木よねが支援した神戸市立女子商業学校の後身校)の生徒とともに歩く「鈴木商店ゆかりのまち歩き」を実施する。このほか神戸市立博物館と神戸市立三宮図書館で、旧鈴木商店の関係資料の展示なども計画している。

 旧鈴木商店は第一次大戦後の反動不況や、関東大震災などを受けて1927年に経営破綻する。久元神戸市長は「鈴木商店が巨大で躍動感のあるビジネスを展開していた時代は、発展の時代であったとともに大きな試練の時代でもあった」とみる。戦争、スペイン風邪、当時の神戸は日本でも先進地であったがために社会課題や不安心理もあり、労働争議も相次いだ。「当時の鈴木商店や、鈴木商店をになった人、また当時の神戸経済の姿から学び取るものはたくさんあるだろう」と語った。

 演劇「彼の男十字路に身を置かんとす」(作・演出・村田裕子、制作・LiveUpCapsules)は23年4月10〜16日に東京都新宿区のシアターサンモールで、23年4月20〜23日に神戸ポートオアシスで、合計17回の公演を予定する。チケットは23年2月10日に発売、前売り・当日ともに4000円だ。ローソンチケットのLコードは「35953」。


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