アシックス、今期純利益2.2倍に上方修正 ランニング好調・テニス北米で首位に

20221112アシックス

【神戸経済ニュース】スポーツ用品大手のアシックス(7936)は11日、22年12月期の連結純利益が前期比2.2倍の210億円になりそうだと発表した。従来予想の180億円から引き上げ、今期2度目の上方修正。東南アジアやオセアニアでランニングシューズが好調で、同社全体としても想定を上回る販売数量で推移しているため。同社によると北米ではテニスシューズのシェアが首位に浮上するなど、ほかのスポーツも健闘しており、円安も追い風に収益が拡大する。

 売上高は19%増の4800億円、営業利益は55%増の340億円といずれも過去最高を見込む。従来予想は4600億円、270億円だった。原材料高や仕入れでの円安の逆風、物流費の高止まりもあったが、採算のよい高付加価値商品へのシフトや、販売価格の引き上げなどが寄与し、粗利率は前年同期並みで推移している。1〜9月期に東南・南アジアは現地通貨ベースでも59.6%増の売上高を記録した。このほかオセアニアも好調。北米では現地通過ベースで2.9%の減収だったのを補った。

 今期に入って北米で、テニスシューズの販売シェアで首位に浮上した。セルビアのノバク・ジョコビッチ選手にシューズを提供している効果などで欧州ではすでに首位。11日午後にテレビ会議システムを通じて記者会見した広田康人社長は、競技人口の多さなどもあり「テニスはランニングに次いで重視している市場」と説明していた。

 今回の業績予想では期中平均の為替レートを1ドル=132円、1ユーロ=138円と想定した。従来予想では125円、132円としていいた。従来予想に比べて売上高は200億円、営業利益は70億円引き上げたが、このうち為替前提を見直したことで売上高で130億円、営業利益で5億円がそれぞれ押し上げられたという。

 同時に発表した22年1〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比22%増の232億円だった。東南アジアやオセアニアの好調を反映。海外販売は円安の追い風も受けた。売上高は13%増の3630億円、営業利益は1%増の360億円だった。

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