神戸製鋼、今期純利益25%減に下方修正 燃料高で電力が採算悪化など

20221110神戸鋼

【神戸経済ニュース】神戸製鋼所(5406)は9日、2023年3月期の連結純利益が前期比25%減の450億円になりそうだと発表した。従来予想のから600億円下方修正し、減益幅が拡大する。鉄鋼・アルミの素材系事業は採算が改善するが販売数量が伸びない。日野自動車(7205)のエンジン不正による建設機械の販売減と、石炭価格の高止まりを受けた電力事業の採算悪化も響く。

 売上高は21%増の2兆5300億円、営業利益は37%減の550億円を見込む。従来予想は2兆5100億円、750億円だった。神戸市と栃木県真岡市に発電所を設置する電力事業で、販売単価が上昇するのを織り込み売上高の見通しを引き上げた。半面、燃料費の上昇分が遅れて販売料金に反映されることから、採算が悪化。4〜9月の電力事業で損失を計上していた。

 このほか建設機械事業では、欧州を中心に販売量が想定を下回ることで利益の見通しを引き下げた。価格が上昇する鉄鋼事業や、回転機や圧縮機が好調な機械事業は利益の見通しを引き上げたが、電力や建設機械を補えない見通しだ。期末配当は引き続き「未定」(中間15円配)とした。

20221110神戸鋼セグメント

 同時に発表した22年4~9月期の連結決算は、純利益は19%減の280億円だった。アルミ板や建設機械で、コスト高の販売価格への遅れから採算が悪化。燃料価格上昇による電力の採算悪化も響いた。売上高は前年同期比20%増の1兆1696億円、営業利益は58%減の197億円になった。

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