バンドー、今期純利益4.5倍に上方修正 売上収益は初の1000億円超に・円安で
- 2022/11/09
- 14:32

【神戸経済ニュース】伝動ベルト大手のバンドー化学(5195)は9日、2023年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比4.5倍の54億円になりそうだと発表した。従来予想の50億円から上方修正し、増益幅が拡大する。外国為替市場で円相場が想定以上に下落したのを受けて、海外資産の為替差益を計上する。年間44円(うち中間22円)の配当計画は維持する。
売上高に相当する売上収益は8%増の1010億円になると見込む。従来予想は950億円だった。円安進行で海外売上高が当初の想定以上に伸びる。予想の前提となる為替レートは1ドル=135円と、従来の125円から円安・ドル高方向に見直した。同社の売上収益が1000億円を超えるのは、国際会計基準の導入前に開示していた「売上高」を通じても初めてだ。
一方で営業利益は2.8倍の75億円になる予想を据え置いた。ナフサ価格の高止まりを背景に、合成ゴムや樹脂などの仕入れ価格が上昇した影響を受けている。10月受注分から主力製品の値上げを実施。採算は改善する方向だが、「今後の仕入れ価格の動向が見極めにくい」(財務担当者)という。
同時に発表した2022年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比6%減の35億円だった。欧州で自動車部品事業の新規顧客を開拓するなど、海外を中心とした販売数量の増加と円安で増収になったが、原材料価格やエネルギー価格が上昇を補えなかった。売上収益は13%増の522億円、営業利益は10%減の43億円だった。
▽関連記事
- 関連記事
-
- シスメックス、今期純利益16%増に上方修正 中国都市封鎖の影響後退・円安も (2022/11/10)
- 日経平均3日ぶり反落、終値は2万7716円 前日比155円安 (2022/11/09)
- バンドー、今期純利益4.5倍に上方修正 売上収益は初の1000億円超に・円安で (2022/11/09)
- 今日の株式相場・3日続伸か、米中間選挙「ねじれ」期待 2万8000円うかがう (2022/11/09)
- 六甲バタの1〜9月期、税引き益86%減 原料チーズの価格上昇と円安で (2022/11/09)
広告