石原ケミカルの4〜9月期、純利益17%減 鉄鋼向けなど工業薬品が伸び増収
- 2022/11/01
- 03:24

【神戸経済ニュース】ハンダめっき液大手の石原ケミカル(4462)が31日に発表した2022年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比17%減の9億4400万円だった。前年同期に有価証券売却益の1億8300万円を特別利益として計上した反動が表れた。営業活動の再開などで旅費・交通費などが増加したのも重しになった。販売価格が上昇した鉄鋼向けなどの工業薬品が伸びたことなどで増収だったが、費用も膨らんだ。
売上高は8%増の103億円、営業利益は6%減の12億円だった。4〜9月期の売上高は2年連続で過去最高を更新。上期としては初めて100億円を上回る売上高になった。事業分野(セグメント)別の売上高は「金属表面処理材および機器等」が微増の54億円、「電子材料」は17%増の4億3700万円、「自動車用化学製品等」は13%増の18億円、「工業薬品」が23%増の25億円だった。
主力の「金属表面処理材」は主原料のスズが値上がりしているが、市況が広く知られているほか、顧客もスズを購入しているケースが多く、製品価格の値上げは受け入れられやすいという。このため原料価格の上昇が大きく経営を圧迫する事態にはならなかった。一方で原材料などの輸入と、製品などの輸出がおおむね均衡しており、外為市場で急速に進んだ円安も大きな影響は出なかった。
23年3月期の連結業績予想は据え置いた。純利益は前期比2%増の21億円を見込む。年間配当金を34円(うち中間17円)とする配当計画も維持した。
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