アサヒHD、今期純利益17%減に下方修正 フジ医療器の損害賠償など響く
- 2022/10/27
- 21:51

【神戸経済ニュース】貴金属リサイクルのアサヒホールディングス(5857)は27日、2023年3月期の連結純利益が前期比17%減の156億円になりそうだと発表した。従来予想の160億円から下方修正し、減益幅が拡大する。持ち分法適用でマッサージイスのフジ医療器が、約28億円の損害賠償を支払う判決を受けたことに関連し、約20億円の費用を22年4〜9月期に計上したため。営業利益が9%減の240億円になる見通しは据え置いた。年間配当金は90円(うち中間45円)と、従来予定を維持した。
フジ医療器を巡っては、体に触れてマッサージする機構の一部に特許侵害があるとして、同じくマッサージイスを製造販売するファミリーイナダ(大阪市淀川区)が損害賠償と製品の販売差し止めを求める訴訟を起こしていた。アサヒHDは19年12月にフジ医療器株を台湾のジョンソンヘルステック社に売却した際、この訴訟に伴う損賠賠償は一部を負担すると取り決めていた。大阪地裁は判決で、フジ医療器の特許侵害を認定。このため22年4〜9月期の連結決算で「持ち分法による投資損失」として6億4400万円を計上したのに加え、「その他の費用」の14億9800万円を計上した。
一方で売上高に相当する売上収益は前期比40%増の2700億円を見込む。従来予想の2000億円から大きく上方修正し、過去最高を更新する。坂東工場(茨城県坂東市)が4月に稼働したことで、金の回収量が大幅に増加しているのを反映する。金の価格上昇も追い風。貴金属事業の売上収益は4〜9月期に1238億円と、前年同期に比べて40%伸びた。特に宝飾品の分野から回収量が伸びている。
同時に発表した2022年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比24%減の72億円だった。金の回収量が伸びて増収になったが、既存施設の除却損に加え、フジ医療器を巡って約20億円の費用を追加で計上したのが響いた。売上収益は37%増の1326億円、営業利益は16%減の114億円になった。
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