(動画)神戸空港で事故対策の訓練、約200人が参加 最新型の消防車も投入



【神戸経済ニュース】神戸空港では19日午後、航空機事故が起きた場合の初動体制や各機関の連携を確認する訓練を実施した。自己の情報伝達から出動、災害の抑制、救助活動、負傷者の病院搬送といった一連の流れの中で、各機関の役割などを確認した。空港運営会社の関西エアポート神戸や消防、警察、航空会社など事故が発生したときに適用する「緊急計画」を共有する各社に加え、人工島ポートアイランド(神戸市中央区)内にある大学の学生もボランティアで事故に遭う乗客役を担当。29機関の約200人が訓練に参加した。

 滑走路上での航空機火災を想定した。航空機は飛行中のトラブルで緊急事態を宣言し、神戸空港に緊急着陸した。着陸後は滑走路中央付近で停止し、航空機右側のエンジンより出火。乗員2人と乗客36人に多くの負傷者が出て、このうち乗客の2人が逃げ遅れて死亡する大事故だ。消火訓練の場面では、2021年6月から22年6月にかけて順次配備した、大型化学消防車3台と給水車1台も投入。夜間でも見やすいよう黄色く塗装した消防車が想定した火元へ向けて、勢いよく放水した。

 逃げ遅れた乗客を救助する訓練には、実際の機体が使えないこともあり、イベント用テントの側面を囲った「煙体験ハウス」を今回初めて作成。内部を訓練用の煙で充満させて、視界の悪い中でも乗客を見つけ出して救助する訓練に取り組んだ。重症者の搬送には救急車に加えてヘリコプターを投入。兵庫県と神戸市の消防で共同運航する「ひょうご」と、海上保安庁の「みみずく」が神戸空港の訓練場所の近くに着陸し、それぞれ負傷者の輸送を訓練した。

  訓練終了後にあいさつした関西エアポート神戸の山谷佳之社長(関西エアポート社長)は、「日ごろからの万が一に備えた体制の構築と、万が一のことが起きた際に機敏に行動していただけることに感謝している」と述べた。神戸空港は開港から17年だが、今回想定したような大きな事故は発生していない。今後も事故は体験したくないとしながらも、「もし運悪く(事故で)負傷者の方が出ても命は救うんだ、という対応をしていきたい」と話していた。

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