シスメックス、尿検査の高性能機種を小型化 中小の医療機関など向け

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【神戸経済ニュース】医療用検査機器のシスメックス(6869)は27日、尿検査の主力機種を小型化した新製品「UF-1500」(写真=シスメックス提供)を発売したと発表した。2015年に発売した「UF-5000」の基本的な機能や操作性を維持しながら、設置に必要な面積を3割ほど縮小。15年以降に同社が蓄積した小型化のノウハウを投入したほか、中小の医療機関では過剰性能になりやすい、1度に検査できる検体数を減らした。

 一般に尿検査は、まず尿検査紙を使った「尿定性検査」を実施し、そのうち異常を感知した検体を「尿沈渣(ちんさ)検査」に回して詳しく分析する。尿沈渣検査では、尿の中に赤血球や白血球、細菌などが現れたかを確認。腎臓、ぼうこう、尿道などの異常を見つけて病気の診断に役立てる。従来は医師が顕微鏡で確認していたが、最近では全自動の検査が増加。15年に発売した現行機種で、精度も大幅に向上していた。

 さらに今回、小型のモデルを発売したことで、先進国の中小医療機関や、新興国での需要を見込む。尿定性検査を自動化する検査機器と接続し、検体の自動搬送にも対応する。まず日本で発売し、海外では許認可を取得した国から順次販売する。ただ独シーメンスと連携し、既存の尿検査事業の拡大をめざす北米地域では現時点で発売を予定していない。販売目標などは明らかにしていない。尿沈渣検査機器の市場は全世界で年間300億円程度とみられている。

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