エアバスとヒラタ学園「空飛ぶクルマ」で連携 神戸〜関空などヘリで検証飛行

20220913エアバスヒラタ

【神戸経済ニュース】欧州の航空機大手エアバスは、神戸空港(神戸市中央区)を拠点にヘリコプターの運航サービスを手掛けるヒラタ学園(堺市西区)と、一般に「空飛ぶクルマ」と呼ばれる電動の垂直離着陸機(eVTOL)を活用した輸送サービスの開発に向けて連携すると発表した。エアバスが開発する「シティエアバス・ネクストジェン」(図=エアバス提供)を活用し、商業輸送サービスを始めるための検証に共同で取り組む。エアバスは近畿地方から日本の航空事業を強化、次世代の航空輸送で国際的なネットワークを拡大する。

 連携の第1弾として大阪府の「空飛ぶクルマ都市型ビジネス創造都市推進事業補助金」に採択された事業に共同で取り組む。近畿圏での最適な飛行ルートと、安全運航に関する装備品など検討。年内にもヘリコプターで検証飛行して、空飛ぶクルマの安全な飛行方法の確立をめざす。航空機などで混雑する大阪湾周辺の空域でも、自動操縦による安全な飛行経路を確保。現時点では神戸空港から関西空港や、淡路島から大阪市内などへの飛行を想定している。

 大阪府の補助金事業はエアバスのヘリコプター部門が設立した日本法人のエアバス・ヘリコプターズ・ジャパン(東京都港区)と、ヒラタ学園の2社で応募した。両社は2024年度にも、25年に開催する国際博覧会「大阪・関西万博」の会場内に建設する空飛ぶクルマの発着場「夢洲ポート」への離着陸を検証したい考えだ。さらに25年度には夢洲ポートを含む、大阪・近畿圏での空飛ぶクルマを使った輸送事業を始める方針。その後も両社は航空医療サービス、商業航空輸送、エコツーリズムなどさまざまな場面に空飛ぶクルマを活用したいという。

 エアバス・ヘリコプターズ・ジャパンは神戸空港島にある同社の神戸事業所で、ヘリコプターの保守や操縦士育成などを手掛ける。ヒラタ学園の航空事業本部はエアバス・ヘリコプターズ・ジャパンの近隣にあり、ドクターヘリなどの運航拠点にしている。

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