山岡モロゾフ副社長、値上げ「個人消費など見極め必要」 原材料高も慎重姿勢

【神戸経済ニュース】洋菓子大手モロゾフ(2217)の山岡祥記副社長は7日の2022年2〜7月期決算発表を受けて神戸経済ニュースの電話取材に応じ、販売価格の値上げについて「個人消費や景気の動向などを見極めながら、慎重にやっていく必要がある」との見方を示した。原材料の価格がほぼ全面的に上昇しているうえ、仕入れ先からの値上げ要請は2度目や3度目といった材料も多い。光熱費も増加した。値上げ自体は「いずれかのタイミングで必要になる」とみている。

 同社の場合、干菓子・焼き菓子などはギフトが中心で「3000円」「5000円」といったキリのよい数字を意識した値付けだ。そもそも価格を変えること自体が難しい。このため中身の変更で調整することになるが、詰め合わせる内容・種類や個数を変えるとなると、箱や仕切りの大きさ、箱の表示など、すべて変更する必要がある。すでに今冬の商品まで企画を終えており、仕入れ価格の上昇を、すぐに価格転嫁できるわけではないという。

 さらに山岡氏は「個人消費の足腰は、それほど強くないのではないか」との見方も語った。「(税別)300円のプリンを310円、320円と値上げしたことで販売数量が減るようなら、製造工場の稼働率が下がり、かえって原価率が上昇して利益につながらない」と指摘する。一方で4月にプラスチック資源循環促進法が施行されたこともあり、プリンのスプーンは有料化した。こうした「できるものからやっていくしかない」と話していた。

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