家次神商会頭「神戸空港の国際化は大事な要素」改めて強調 11月に退任

20220905家次神商会頭

【神戸経済ニュース】11月に会頭退任を控える神戸商工会議所の家次恒会頭(シスメックス会長兼社長、写真)は5日の定例記者会見で、神戸経済の発展に向けて「神戸空港の国際化は大事な要素」と改めて強調した。「もともと約150年前に神戸港を開いて外国からいろいろなものが入ってきて、それで日本は近代化した」と指摘。そのうえで「外資系企業の誘致も含めて、日本はこれからも、いかに外から取り入れるかが非常に大事なこと」との見方を示し、そのために神戸空港への国際便就航は欠かせないと主張した。

 そうした観点で2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)は「非常にチャンス」という。18年の台風21号で関西国際空港の滑走路が冠水するなど、空港機能が損なわれ事例を振り返り、「関西国際空港のバックアップとしても神戸空港の国際化に意義がある」と語った。「時間的には(大阪・国際万博まで)3年を切っている状況なので、早くそういう動きをしていかなくては」とも述べた。

 ただ「ちょっと今の懸念は、この話を首都圏ではご存じない方が多い」という。「足元コロナで関心が薄れているのかもしれないが、啓発活動が足りないという話があることは事実」とこぼした。それだけに神戸空港への国際便就航を「ポストコロナ(コロナ後)の象徴に、神戸経済発展の新たな切り口にできれば」と話していた。

 会頭としての6年間について記者が聞くと、「長らく停滞していた神戸が次のステージに入る手応えを感じた」という。17年の神戸開港150年をきっかけに神商では「神戸経済ビジョン」を作成。そのうえで三宮再開発が始まったほか、神戸空港の発着枠拡大も実現。「神戸医療産業都市も20周年を迎え、水素サプライチェーン(供給網)といった神戸独自の次世代産業の集積しなりをも育ってきた」と指摘。予期せぬ新型コロナウイルスや、ロシアによるウクライナ軍事侵攻、物価高とビジネス環境は常に変化しているが、「25年の万博に向けて今後の神戸経済は大きく期待できる」と語った。

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