(解説)国際フロンティア産業メッセ、トーカロなど初出展 ドローンで活性化

20220904国際フロンティア産業メッセ
 
【神戸経済ニュース】神戸国際展示場(神戸市中央区)で開催した産業総合展示会の「国際フロンティア産業メッセ」では、大企業の初出展も相次いだ。併催した第1回ドローンサミットの一環としても開催した特別展示「次世代モビリティ&ドローン」では、ヤマハ発動機(7272)や伊藤忠商事(8001)、パスコ(9232)といった初参加した上場会社の名前が並んだ。こうした動きに誘われる形で、地元・神戸市に本社を置く上場会社である表面処理加工のトーカロ(3433)も初出展。ドローンサミットで国際フロンティア産業メッセが活性化された。

 トーカロは特別展示「次世代モビリティ&ドローン」ではなく、「ものづくり」のゾーンで出展。炭素繊維を金属で覆う技術や、水素による金属の劣化を防止する表面処理などを紹介した(2枚目の写真)。ドローンの機体構造は軽量で丈夫な炭素繊維のパイプで構成することが多いが、これを薄い金属の皮膜で覆うことによって、それほど重量が変わらずに大幅な強度アップが可能だ。耐久性も高まる。実はドローンの関連技術だ。これが今回の初出展につながった。さらに昨年の特別展示のテーマである水素の関連技術も併せて紹介していた。

20220904トーカロ

 展示場1号館で開催した、県内の各金融機関と連携した展示への出展も人気だったもよう。りそなホールディングス(8308)傘下のみなと銀行の取引先が出展した「みなと元気メッセ」では、一部で出展を断ったという。国際フロンティア産業メッセでは、みなと元気メッセの出展枠を上回る出展希望があったのは、金融環境が安定する中で「新たな事業を始めようという意欲は、積極的になってきている」(みなと銀の武市寿一社長)という。学生や高校生の入場者がドローンの展示をきっかけに増えたようなら、就職先として地元企業を意識するきっかけになった可能性もある。

 今回2回目の「神戸市・ドイツパビリオン」では、現在は神戸市に拠点がないドイツ企業などが出展。神戸市が企業誘致の一環として出展料を補助した。コンクリートの壁面などを作る際に使う型枠(3枚目の写真)を何度も再利用できるようにした独ペリーの日本法人は現在、主要な拠点がすべて東日本にある。建設現場でも環境への意識の高まりを背景に、型枠を再利用する機運の高まりで追い風を感じたという。加えてドイツの貿易振興組織も出展。1日に開いた展示会後の懇親会で大阪・神戸ドイツ総領事館のミヒャエル・イエーレ主席領事は「ドイツの対外貿易促進にとって欠くことのできない中間支援組織が、神戸に集うことができた」と成果を強調した。

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 地元企業、西日本に進出したい企業、特別展に関連して技術や商品をアピールしたい企業と、商店街を歩くような楽しさのある展示会だ。さまざまな角度から出展の可能性がある展示会で今後も広がる可能性を思うにつけ、改めて会場の狭さ印象付けられた。

 産業総合展示会としては西日本最大級とうたっているが、全国を見渡すと今回を上回る500社の出展でも中規模の展示会といったところ。神戸国際展示場は展示できるスペースの総面積が1万3600平方メートルだが、横浜市の展示場「パシフィコ横浜」は1番大きい「展示ホール」1室だけで2万平方メートル。千葉市の「幕張メッセ」は横に並ぶ展示ホール1〜8だけの合計で5万4000平方メートルだ。本来港街にとって見本市・展示会は商機のはずだが、インフラがぜい弱という印象はどうしても残る。

(神戸経済ニュース編集長 山本学)

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