円相場、東京市場で24年ぶり140円台 利上げ継続予想でドル独歩高

20220902円相場

【神戸経済ニュース】2日の東京外国為替市場では円相場が3日続落した。終値に相当する午後5時現在(日銀公表値)は1ドル=140円24〜26銭と、前日に比べ96銭の円安・ドル高だった。一時は140円43銭と、1998年8月以来24年ぶりの安値水準まで円が下落した。物価上昇が継続する米国で利上げが継続するとの予想が広がっており、ドルを買って他の通貨を売る流れに押された。ドルは対ユーロや対新興国通貨などでも上昇しており、独歩高の動きになっている。

 特に日銀は、短期金利をゼロ近辺にとどめ、長期金利もできるだけ抑制するという現在の金融政策を維持するとの見方が定着している。このため日米の金利差拡大が見込まれていることが、円売り・ドル買いを加速させている面もある。外国為替相場を巡っては鈴木俊一財務相が2日の閣議後の記者会見で「最近の為替相場の変動は、やや大きくなっているなという印象を受けている」など、円安をけん制するともみられる発言が伝わったが、円相場の反応は限定的だった。

 日本時間2日午後9時半には、8月の米雇用統計が発表され、非農業部門の雇用者数は前月比31万5000人増だった。雇用者数の伸びがほぼ市場予想通りだったこともあり、ニューヨーク市場では円買い・ドル売りが目立つ場面もあった。ただ米雇用市場の需給は引き締まっており、人手不足感、賃金の上昇圧力が強いことを示している。インフレの勢いは根強く、米連邦準備理事会が大幅な利上げを続けるとの見方に影響する可能性は低い。当面はさらに円安・ドル高が進行するとの見方は多い。

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