兵庫県、初のグリーンボンドでIRを積極化 最速9月起債・販売先の多様化期待

20220829兵庫県債IR

【神戸経済ニュース】資金使途を環境に寄与する施策に限る「グリーンボンド」の初めての起債を控え、兵庫県がIR(投資家向け広報)を積極化している。財務部財政課の担当者らが、連日で投資家らとテレビ会議を重ねている(写真)。最速で9月に起債すると公表したことで、この時期を目標に金融機関や運用会社、企業や団体といった機関投資家に購入を呼びかける。10年債と20年債の2本建てで起債する計画だが、特に20年債は公募地方債のグリーンボンドとして国内初の年限とあって、関心が高まっている。

 「最近は学生が就職先を選ぶ際にもSDGs(国連の持続的な開発目標)に熱心かどうかを気にするといわれているので、兵庫県のグリーンボンドに投資したのを表明する意義は大きいと思います」と、兵庫県の担当者が画面の向こうの投資家に呼びかける。兵庫県はグリーンボンドの発行に向けて資金使途、資金管理、情報公開の方法などを定めた「兵庫県グリーンボンド・フレームワーク」を作成。国際資本市場協会(ICMA)の「グリーンボンド原則2021」と、環境省「グリーンボンドガイドライン2022年版」への適合性について外部評価も得た。

 通常の公募地方債は1億円単位でないと購入できないが、グリーンボンドは投資家層が広がるとみて、1000万円単位で投資できるようにした。発行環境は悪くない。低い水準とはいえ市場金利が上昇していることから、利回り収入をねらう投資家の投資意欲が高まりつつある。さらに兵庫県のグリーンボンドは日銀が2021年9月に導入を決めた「気候変動オペ」の対象銘柄になる見通しで、地銀などの需要も見込めるという。兵庫県では「多くの投資家から前向きな感触を得ている」(財政課)という。

 今年度は10年債と20年債の合計で200億円のグリーンボンドを発行する予定だが、今回の発行に手ごたえがあれば、来年度以降の発行額は徐々に増やしたい考えだ。実際、昨年度から地方債の全部を「SDGs債」として発行している神戸市は、今年に入って神戸市内の企業や兵庫県内の自治体が、それぞれ初めて神戸市債への投資を表明するなど、神戸市債の販売先が多様化した様子がうかがえる。兵庫県債でも販売先が多様化すれば、中長期的な安定消化への期待にもつながる。

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