JR西日本、京阪神で来春運賃10円値上げ 「鉄道駅バリアフリー料金」活用
- 2022/08/20
- 01:33
【神戸経済ニュース】JR西日本(9021)は19日、2023年4月から京阪神の主要路線で鉄道運賃を一律10円値上げすると発表した。国土交通省が駅や車両のバリアフリー化を促すため昨年12月に設置した「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用する。対象区間内の通勤定期も6カ月で1800円の値上げとした。通学定期は据え置き。山陽新幹線も西明石〜新大阪が対象。値上げによる増収分を、ホームから線路への転落防止や駅構内の段差解消といったバリアフリー化に充当する。(写真はJR神戸線を走る各駅停車=資料)
23年4月から値上げするのはJR神戸線・京都線の西明石〜京都や、大阪環状線、大和路線のJR難波〜奈良、阪和線の天王寺〜和歌山など。この時点で年間およそ52億円の増収になる。25年4月からは値上げする線区を拡大し、JR神戸線は網干〜西明石、福知山線の尼崎〜新三田、JR京都線の京都〜野洲などに加え、山陽新幹線の姫路〜西明石も現在の運賃に10円を上乗せする。25年4月以降は現在に比べて年間で約73億円の増収を見込む。
28年3月までの5年間に323億円を徴収する計算で、この5年間に474億円のバリアフリー施設の整備を計画している。ホーム柵、エレベーター、エスカレーター、段差すき間縮小のための設備、センサーで線路への転落を検知するホーム安全スクリーンを順次整備する。値上げするエリア内でホーム柵は、23年3月末までに15駅42番線で整備を終えるが、28年3月末までに25駅78番線の整備を終える。
「鉄道駅バリアフリー料金制度」を巡っては、阪急阪神ホールディングス(9042)傘下の阪急電鉄、阪神電気鉄道が3日、神戸電鉄(9046)が4日に、山陽電気鉄道(9052)が10日に、それぞれ導入すると発表していた。JR東日本(9020)は4月に同制度による値上げを表明。値上げ幅はいずれも一律10円とした。JR西日本も長谷川一明社長が4月に同制度による値上げを検討中と説明していた。
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