兵機海、4〜6月期の純利益2.6倍 内航は数量増・外航は円安が追い風

20220810兵機海

【神戸経済ニュース】鋼材輸送など在来貨物が主力の兵機海運(9362)が10日に発表した2022年4〜6月期の連結決算は、純利益が前年同期の2.6倍である2億2400万円だった。内航船は建設用鋼材の需要が活発になり、取扱貨物の数量が増えた。ドル建てで運賃を受け取る外航船は、円安・ドル高が追い風になり、利幅も拡大した。危険物を取り扱う倉庫の需要も続いた。

 売上高は35%増の48億円、営業利益は2.5倍の2億7800万円だった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた中国・上海の都市封鎖(ロックダウン)で、倉庫で取り扱う中国発着貨物の動きが一時的に停滞したが、欧州や北米地域向けの取り扱いが順調で補った。危険物貨物が好調な兵庫埠頭物流センター(神戸市兵庫区)では敷地を取得したことによる賃借料の圧縮効果も表れた。

 23年3月期の連結業績予想は据え置き。純利益は2%減の3億5000万円を見込む。運賃の上昇が小幅にとどまっていた内航船は、運賃引き上げに向けて顧客と交渉中という。燃料が高値で推移する中、船主に支払う用船料は既に増額改定した。

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