在大阪中国総領事、久元神戸市長に天津市との交流促す 23年に姉妹都市50年で
- 2022/08/10
- 15:40
【神戸経済ニュース】中国の薛剣(せつ・けん)在大阪総領事(写真)は10日、神戸市役所を訪問して久元喜造神戸市長と会談し、日中間で最初の姉妹都市提携である中国・天津市と神戸市の姉妹都市提携が2023年に50年を迎えることに言及して「港と港の関係は今後さらに重要になると思う」と述べ、記念行事の開催など積極的な交流を促した。中国から貸与を受けている王子動物園のパンダ「タンタン」が息の長い人気を集めていることにも触れ、「パンダ愛から人間愛へという思いを持っており、人間同士の友好関係に貢献してもらえれば」と話していた。
かねて沖縄県の尖閣諸島沖では中国海警局の船が日本の領海に侵入するケースがあいつでいるうえ、今月4日にカンボジアで予定していた日中外相会談を中国側から中止。ペロシ米下院議場の台湾訪問などもあって日中関係は悪化している。そうした状況を念頭に、薛総領事は「複雑な状況もあるが隣国だし、民間交流や地方同士の交流、文化、経済活動などを続けていくのが両国関係全体に良い影響があり、重要だ」と述べ、自治体や民間では国と態度を使い分ける現実路線を強調した。
神戸市役所を訪れる前に視察した神戸医療産業都市についても言及。「先端的な医療技術がコンパクトな形で詰められていた」との印象を語った。そのうえで日中ともに人口構成の高齢化が進んでおり、医療での高齢化への対応は共通の課題と指摘。「相互補完の形で協力できるのでは」と話した。加えて「上海、四川省、江蘇省などで医療産業の育成が盛んに行われている」「総領事館には問い合わせがきており、コロナが終わったら視察団が訪れると思われるので、ぜひ受け入れや、交流をお願いしたい」と語った。
会談後に薛総領事と久元市長が記念品を交換。久元氏から神戸の写真集、日本酒、久元氏の妻でピアニストである久元祐子氏のCDなどを手渡した。薛氏からは久元氏に、珍しい中国産ワインのほか、習近平国家主席の語録「習近平 国政運営を語る」、在大阪中国総領事館で制作したガイド「中国美食」などを手渡していた。
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