今年の「灘の生一本」8銘柄、9月6日に一斉発売 720mlビンで

20220807灘の生一本
【神戸経済ニュース】神戸市から西宮市にかけて広がる江戸時代からの酒造業の集積地「灘五郷」では9月6日に、8社が2022年の「灘の生一本(なだのきいっぽん)」統一ブランド製品(写真=灘五郷酒造組合提供)を一斉に発売する。8銘柄とも兵庫県産の酒米だけで醸造した純米酒。各社の醸造技術者が腕をふるい、それぞれの特長を生かした今年の豊かな実りを味わえる。いずれも720ミリリットル瓶詰めで発売する。

 統一ブランドでの販売は、今年で12年目。3月31日の審査書類の提出日に、8社が22年の「灘の生一本」に参加表明。味、かおり、酒質特長、原材料米、分析値などを記載した申請書を提出した。4月4日に認定審査会を開催し、申請書に書かれた酒質を示す表現が正しいか、品質に問題はないか、どういった味わいや香りか、を酒造技術者の集まりである「灘酒研究会」の経験豊富な審査員18人で審査した。

 「生一本」は国税庁が「清酒の製法品質表示基準」で、日本酒の中でも「1つの製造場だけで醸造した純米酒」に表示できると決めている。起源は定かではないが、江戸時代に灘の酒が江戸で人気を集めた際、灘以外の酒をブレンドして、かさ増ししていないことを示すために「灘の生一本」が強調されたとの説がある。このため「生一本」は伝統的に灘の酒を指し、江戸時代から続く日本で初めての原産地証明ともいわれる。

 今年は沢の鶴、剣菱、白鶴、菊正宗、桜正宗、浜福鶴、白鹿、大関の8銘柄で発売する。各社とも独自で開発した米や、醸造の技術を生一本を通じて競い合う。参考小売価格は税込みで1287〜1980円。全国の酒店などで販売。北野工房のまち(神戸市中央区)にある灘五郷酒造組合のアンテナショップ「灘の酒蔵通り」では全8種を取り扱う予定だ。例年開催してきた「特別先行試飲会」は3年連続で中止する。

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