6月の神戸港、輸出入総額が3カ月ぶり過去最高 1〜6月期は半期で初の5兆円超

20220721貿易統計

【神戸経済ニュース】神戸税関が21日に発表した6月の貿易統計(速報)によると、神戸港を通じた輸出入総額は前年同月比28.9%増の1兆836億円だった。比較できる1979年以降で月間の輸出入総額としては過去最高を記録。3月以来3カ月ぶりに過去最高を更新した。ロシアのウクライナ侵攻などを背景とした資源価格や穀物価格の高騰に加え、円相場が急速に下落したことで、円建ての輸出入額が大幅に膨らんだのが影響したもようだ。

 輸出額は前年同月比20.5%増の6402億円で、6月としては過去最高だった。電池材料などに使う「無機化合物」は64.3%増の350億円と、月間の輸出額としては過去最高。銀や銅などの「非鉄金属」が78.7%増の295億円で6月の輸出額としては最高。「プラスチック」は19.8%増の436億円だった。

 輸入額は前年同月比43.2%増の4434億円だった。増加が目立ったのは資源類。石炭を中心とした「鉱物性燃料」は、前年同月比5.9倍の241億円と急増した。電池材料などに使う「無機化合物」も、2.8倍の369億円と大幅に増加。いずれも月間の輸入額として過去最高になった。このほか「非鉄金属」が80.6%増の164億円になった。

 6月の平均為替レートは1ドル=130円35銭と、前年同月に比べて20円85銭の円安・ドル高だった。日本の輸出入総額に占める神戸港のシェアは、前月比0.1ポイント上昇の5.8%だった。

 同時に発表した2022年1〜6月の神戸港の輸出入総額は、前年同月比23.9%増の5兆5761億円だった。半期の輸出入総額としては初めて5兆円を超えた。資源価格の高騰と円安に加え、港湾関係者によると神戸製鋼所(5406)の神戸発電所3号機が稼働したことで石炭の輸入が増えたことも寄与したとみられる。

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