神鋼環境、清掃工場から「金」15kg回収 銀も15kg・相模原市で21年度

20220618相模原南清掃工場

【神戸経済ニュース】神戸製鋼所(5406)傘下の神鋼環境ソリューションは、同社が建設した相模原市南清掃工場(相模原市南区、写真=同社提供)の「流動床式ガス化溶融炉」から2021年度の1年間に金15.427キログラム、銀15.856キログラムを回収したと発表した。同社が15日に相模原市に報告した。同清掃工場では、かねて廃棄物の焼却後に残る鉄とアルミを回収してきたが、貴金属資源も回収できるか相模原市と共同で調査を進めていた。

 流動床式ガス溶融炉は、摂氏500〜550度と高温の砂を炉内に投入するごみに吹きつけ、高温のためガス化したごみを、さらに高温で燃焼する形式のごみ焼却炉。化石燃料を使用せず、少ない空気で効率よく、ごみを燃やせるのが特徴だ。一般ごみの中に分別されず残った電子部品などに含まれる貴金属は、砂よりも重いことから、炉底部の砂の中で高濃縮された状態で回収することができた。

 流動床式ガス溶融炉は、500〜550度ではガス化しない金属類が砂の中に残るため、資源回収性が高いことは知られていた。このため鉄やアルミの回収では実績がある。一方で電子部品に使われた後、廃棄されて埋もれる貴金属が「都市鉱山」と指摘される中、実際にどの程度回収できるか調査したのが今回だ。神鋼環境が建設した同型のごみ処理施設は国内に10施設。神鋼環境は相模原市以外でも調査を進めているという。

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