(解説)日銀「金融緩和維持」で荒れ模様 円大幅安・再び1ドル=134円台

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【神戸経済ニュース】17日の東京外国為替市場では円相場が大幅に下落した。終値に相当する午後5時現在(日銀公表値)は1ドル=134円27〜31銭と、前日との比較では5銭の円安・ドル高。ただ前日の海外市場で円が大幅に上昇し、午前9時には132円39〜43銭で始まったのを振り返ると、1日の取引時間中に2円近くも下落して再び134円台という「荒れ模様」になった。日銀が17日まで開いた金融政策決定会合で、大規模緩和の維持を決めたと伝わると、円売り・ドル買いの流れが加速した。

 日銀が大規模緩和の継続を決めたのは、景気回復はまだ道半ばで、金融緩和の縮小は時期尚早とみているためだ。ただ、世界の主要な中央銀行は物価高(インフレ)の抑制を目的として、一斉に利上げに動いている。資金は運用に有利な、より金利の高い通貨に移動する傾向があるため、日銀が金融緩和つまり低金利を維持することで、外国為替市場では円安への圧力が強まりやすくなる。このため日銀が「インフレでも金融緩和」をいつまで継続するかに市場の関心が集まっている。

 今回日銀は金融政策決定会合の結果を伝える声明文で「金融・為替市場の動向やそのわが国経済・物価への影響を、十分注視する必要がある」として、円相場に注目していることを示唆した。一方で記者会見した日銀の黒田東彦総裁は、輸入物価や資源高が主導する「コストプッシュ型のインフレは、我々がめざしている物価上昇とは異なっている」とも発言。円安のデメリットを受けても、景気対策として金融緩和を続ける方針を示した形だ。

 記者会見の間も断続的に外為市場では円売り・ドル買いが継続していた。日銀によると17日午前9時〜午後5時につけた円の高値は1ドル=132円19銭、安値は134円63銭だった。1日の値幅は2円44銭。たとえば前日(73銭)の約2倍と、異例の広さになった。日銀は今後、7月20〜21日、9月21〜22日、10月27〜28日、12月19〜20日に金融政策決定会合を予定している。

 この日は円が対ユーロでも大幅に下落。午後5時現在(日銀公表値)は1ユーロ=141円23〜27銭と、16日午後5時に比べて1円69銭の円安・ユーロ高だった。

(神戸経済ニュース編集長 山本学)

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