5月の神戸港、輸入額が過去最高4166億円 円急落で円換算値が膨張

20220617貿易統計

【神戸経済ニュース】神戸税関が16日に発表した5月の貿易統計(速報)によると、神戸港を通じた輸出入総額は前年同月比35.5%増の9630億円だった。比較できる1979年以降で5月としては過去最高を記録した。このうち輸入額は47.5%増の4166億円と月間の輸入額としては過去最高になった。ロシアのウクライナ侵攻などを背景とした資源価格の高騰に加え、円相場が急速に下落したことで、円建ての輸入額が大幅に膨らんだ。

 輸入額の増加が目立ったのは資源類だった。石炭や石油系天然ガスなどの「鉱物性燃料」は、前年同月比5.5倍の217億円。電池材料などに使う「無機化合物」も、2.3倍の288億円と急増。塗料原料などになる「有機化合物」も66%増の204億円と大幅に増えた。いずれも月間の輸入額としては過去最高になった。5月の平均為替レートは1ドル=129円17銭と、前年同月に比べて20円37銭の円安・ドル高と大幅な円安進行が影響した。

 輸出額は前年同月比27.7%増の5464億円で、5月としては過去最高だった。銀や銅などの「非鉄金属」が2.1倍の331億円で月間の輸出額としては過去最高。「建設用・鉱山用機械」は61.2%増の430億円、「半導体等製造装置」のは92.0%増の191億円と、神戸港の主力輸出貨物はそろって5月としての最高を記録した。

 日本の輸出入総額に占める神戸港のシェアは、前月比0.3ポイント上昇の5.7%だった。

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