川重、アーム付き自走式ロボットで新製品 工場内搬送に・トップシェアめざす

20220615川重ロボット

【神戸経済ニュース】川崎重工業(7012)は14日、工場内の工程間搬送を自動化する自走式ロボットの新製品「TRanbo-7」(トランボ7)を15日に発売すると発表した。人手不足の解消や生産性向上を目的に、工程間搬送などの単純作業を自動化する需要に対応する。1つのコントローラーでロボットの移動とアームの両方を制御できるようにしたのが特徴だ。同じ機能を持つ従来のロボットに比べ、機器構成をシンプルにして、製造コストも抑えた。(写真は使用イメージ=川重提供)

 2017年に発売した小型汎用ロボット「RS007L」に、新たに自社開発の無人搬送車(AGV)を取り付けた形だ。既に普及している同様のロボットは、アームとAGVを別々に操作する機種が多い。だがTRanbo-7はアームの部分とAGVの部分を一体的に設計。すべての機能を1つのコントローラーで操作し、全体として操作も簡単にすることができるようになった。価格はオープンだが従来に比べ導入コストも下がり、より幅広い分野で作業を自動化できる見込みだ。

 JIS(日本産業格)で推奨する800ミリメートルの通路を走行できる小型化を実現。せまい工場内の移動に不可欠な、その場での進路変更も可能で、ロボット導入のために大幅なレイアウト変更などが不要になる。非接触充電の機能もオプションで追加することができ、走行コースの中に充電ステーションを組み込めば、運転中の充電によって長時間の運用も可能だ。人と接近する距離によって低速走行への切り替えや停止、走行再開なども自動で判断する。

 アーム付のAGVは2026年に世界で260億円程度の市場規模になるとの試算があるという。川重はTRanbo-7で、この分野のトップシェアを獲得をめざす。15〜17日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催する「第23回プロセステクノロジー展」にも出展。走行部の大きさは長さ830ミリメートル、幅612ミリメートル、高さ900ミリメートル。最大走行速度は1000ミリメートル/秒。アームでは7キログラムまで持ち上げることができ、走行部には20キログラムまで積載できる。

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