王子公園、遊園地・陸上トラック・テニスコートなど一転再整備へ 神戸市方針

20220614王子公園

【神戸経済ニュース】神戸市議会は14日付で、20日に予定している建設防災委員会などの資料として、「王子公園再整備基本方針(素案)見直しに向けた、市の考え方と方向性について」とする神戸市の文書を公開した。当初は廃止を計画していた動物園内の遊園地や、陸上400メートルトラック、テニスコートなどについて、意見募集を受けた神戸市は一転して再整備する方針を提示。これらを配置する場所についても言及した。一方で新たに大学を誘致する計画は維持した。(図は神戸市議会が公開した神戸市の文書より)

 再整備自体に反対する声も一部で出ていたが、動物園の畜舎などが老朽化のため再整備を必要とすることを改めて確認した。そのうえで当初は廃止の方針だった遊園地は、再整備へと方針転換した。400メートルトラックは練習用4コース、テニスコートは2面と、現在よりも規模を縮小しながらも再整備する。補助競技場や幼児用プールは代替施設で同様の機能を確保する方針を示した。半面、50メートルプールなどは廃止の方針を維持、当初存続とした相撲場は廃止に転じた。

 動物園については現在の位置を大きく変えることなく、遊園地も含めて現在と同程度の面積を確保する。遊園地の遊具などは、現在の施設への「愛着にも配慮しながら、動物園にふさわしいレクリエーション施設を検討」とした。当初は遊園地の跡地に計画していた駐車場は、現在の補助競技場の位置に変更。排ガスなどの動物への影響を心配した声に対応したもようだ。その分、当初は4ヘクタールを計画した大学用地は、3.5ヘクタールに減少する。公園全体の玄関である「緑の広場」に、水遊びができる親水施設を設置して幼児用プールの代わりにする。

 神戸市は引き続き王子公園の再整備に向けて「基本方針(素案)」の見直しを進める。今後は住民から「直接ご意見やご提案をいただく場を設けながら」進めるとしている。見直した「基本方針(素案)」については、改めて意見募集を実施する予定だ。従来の案に対して2021年12月10日〜22年1月17日に実施した意見募集では、神戸市内から1456通(5632件)、市外から892通(2747件)、「わたしから神戸市への提案」に1026通(2841件)と同市の意見募集としては異例の多さだった。

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