日銀神戸支店、景気「基調として持ち直し」判断を据え置き 個人消費は改善続く

【神戸経済ニュース】日銀神戸支店が7日に発表した管内金融経済概況では兵庫県景気の基調判断を据え置き、「資源価格上昇の影響を受けつつも、新型コロナウイルス感染症の影響が和(やわ)らぐもとで、基調としては持ち直している」との見方を2カ月連続で示した。3月下旬に新型コロナの緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置が全国的に解除されて以降、個人消費は回復基調。ただ引き続き海外での都市封鎖(ロックダウン)の影響など、供給制約が生産活動の重しになっている。ロシアによるウクライナ侵攻を受けた、原油高や穀物高も引き続き逆風だ。

 個人消費の動きを示す指標は「百貨店販売額」は持ち直しが緩やかながら続いており、「スーパー販売額」「家電販売額」も堅調。さらに「神戸市内の主要ホテル客室稼働率」「県内観光地の入込客数」といった新型コロナによる打撃が大きかった分野も回復基調をたどっている。新型コロナの感染拡大による行動制限がない5月の大型連休を3年ぶりに迎え、消費者が外出に積極的になったのが経済統計にも表れた。食料品など値上げの影響がみられる分野もあるが、総じて個人消費は回復が続いていると判断できるという。

 一方でおう盛な海外需要を背景に生産は増加基調が継続しており、輸出額も高水準で推移。企業の設備投資も引き続き堅調とみている。半導体不足やコネクターなど電子部品の不足しがちで、中国でのロックダウンの影響を指摘する声が増えたが、全体としては正常化に向かっている。企業倒産も低水準。緊急環境も緩和的で、企業の資金繰りは落ち着いた状態になっている。

 日銀神戸支店の山崎真人支店長は7日の記者会見で、総じて持ち直しが続く中でも物価高への影響に言及。家計では「エネルギーや食料品の価格上昇による個人の消費マインドに節約志向なっどでマイナスに影響する可能性が残る」と指摘する。企業にとっては「原材料高による業況、収益悪化が設備投資や雇用賃金の持ち直しに水を差してしまう可能性もある」ともみている。今後「価格転嫁できるかや、政府の経済対策の効果などをあわせて、今後の動きを注意深くみていきたい」と話していた。

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