川重、船舶用水素ボイラーの基本設計を完了 大型液化水素運搬船に搭載

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【神戸経済ニュース】川崎重工業(7012)は5月31日、燃やしても二酸化炭素(CO2)が出ない水素を燃料にする船舶用水素ボイラーの基本設計を、世界で初めて完了したと発表した。すでに実用化している小型の陸上用水素ボイラーと異なり、波による揺れや、設置スペースの制限といった船舶の条件や運用面を考慮して設計。このうちバーナーは実物サイズでの燃焼試験も終えた。

 川重が多くの経験を持つ液化天然ガス(LNG)を燃料とする船舶用ボイラーを基に、水素の燃焼特性である高い燃焼温度や速い燃焼速度に配慮した火炉を設計した。水素ガスタービンの燃焼解析で蓄積した技術を生かし、小さい負荷から大きな負荷まで幅広い範囲の負荷で運転できるようにしたことで、船舶の航行速度を変えるなどの負荷にも適応する。水素ガスだけでなく、低硫黄燃料油や同燃料油と水素の混合燃料などにも対応した。

 2020年代半ばに実用化をめざしている、16万立方メートルの液化水素を運搬する大型液化水素運搬船に搭載する。蒸気タービンプラントや燃料供給システムと組み合わせ、水素と燃料油の二元燃料推進システムを構成する。航海中に液化水素を積載した貨物タンクから、自然発生した水素ガスをボイラーに供給し、燃料として有効活用することを想定している。

 今回の船舶用水素ボイラーに必要な技術は今後、燃料を天然ガスとするボイラーに置き換わるとみられている、水素ガスや水素ガスを混合した燃料とする陸上用の大型ボイラーの開発にも役立つとみる。引き続き熱電併給向けなど、需要が高まるとみる陸上プラント向けのボイラー開発も急ぎたい考えだ。

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