三ツ星ベルト、30年の売上高1000億円の目標設定 配当性向は当面100%に

20220514三星ベ中計

【神戸経済ニュース】自動車用ベルトなどを製造する三ツ星ベルト(5192)は13日、2024年3月期を最終年度とする中期経営計画を見直したと発表した。24年3月期の目標値は売上高800億円、営業利益83億円、自己資本利益率(ROE)8%とした。従来は750億円、営業利益率が11%以上として、資本効率の目標は示していなかった。あわせて30年に売上高1000億円を目標とする「ありたい姿」も公表して「成長への意欲」を鮮明にした。

 販売体制を強化したことによる業績の上振れを受けて、目標を引き上げた。さらに株主への利益配分も増やす。24年3月期までは「連結配当向を100%」に引き上げて配当金を手厚くする。従来は配当金について「1株あたり54円以上」「連結配当性向35%以上」などを基準としていたが、株主を重視している姿勢を強調した。

 30年の「ありたい姿」は売上高は1000億円の他、営業利益130億円と営業利益率を13%に引き上げる。ROEも10%まで高める。今回の見直しは24年3月期までの中期経営計画を「ありたい姿」に成長するための施策へと再定義した形だ。24年3月期までの3年間の設備投資枠は230円(従来計画では150億円)に強化。二酸化炭素の排出削減目標も13年度比22%以上と、従来の20%以上から強化した。

 三ツ星ベルトはこの日、同時に英投資ファンドの「ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンド」(NAVF)による株主提案に反対の意見を表明した。NAVFは譲渡制限付き株式報酬制度と、自社株買いをそれぞれ増額するよう求めた。経営陣はNAVFが要求する規模が大きすぎると反論。ただ共同保有分を含めると持ち分6%を超す大株主からの要求も刺激になり、成長への意欲を改めて示す必要に迫られた面もあるようだ。

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