トーカロ、台湾で半導体分野の新工場を着工へ 3カ所目・23年秋ごろ稼働

【神戸経済ニュース】表面処理加工を手掛けるトーカロ(3433)の三船法行社長は10日、22年3月期決算発表の記者会見で、台湾に半導体製造装置の部品に溶射加工する工場の3カ所目を着工する方針を明らかにした。新型コロナの影響で建設コストが急上昇したため、いったん着工を見送ったが、「TSMC(台湾積体電路製造)など半導体メーカーの設備投資の勢いがすごい」という。需要の増加に対応するには、やはり新工場が必要だと判断した。

 新工場を稼働させることで、まず現在の台湾での生産能力を20%程度増やす。中長期的には50%程度増やしたい考えだ。総投資額は30億〜40億円と見込むが、このうち半額程度を23年3月期に費用計上する見込み。かねて土地は購入してあった。新工場では線幅10ナノメートル未満の、最先端の半導体製造装置に対応する予定だ。新工場の完成までは、現在の2工場に生産設備を増設し、できるだけ需要に応えたい考えだ。

 ただ三船社長は、「今期の最大の不透明要因は、やはり新型コロナウイルス」とみている。中国で半導体分野の表面加工を手掛ける現地法人の工場は、上海市の郊外である江蘇省崑山市にあることから、上海の都市封鎖(ロックダウン)が影響。「4月はほぼ稼働できず、(5月)9日に操業を再開したばかり」と明かした。再び操業できなくなったり、操業停止が長引いたりすれば、想定通り受注できなくなりかねないという。

▽関連記事

関連記事

広告

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

広告

広告

カレンダー

02 | 2024/03 | 04
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

広告

★神戸経済ニュースからのお知らせ

広告