水素運搬船「すいそふろんてぃあ」で小規模火災、豪当局が調査 原因装置は交換

20211227すいそふろんてぃあ

【神戸経済ニュース】世界初の液化水素運搬船「すいそふろんてぃあ」(写真=資料)を運航する技術研究組合「CO2フリー水素サプライチェーン推進機構(HySTRA)」は6日、同船で小規模な火災とみられる炎と煙が発生したことで豪当局に調査を受けたと発表した。炎と煙は同船が豪ヘイスティング港に係留中の1月25日に、煙突部から発生。船上の操作担当者が数秒間、炎と煙を視認したという。人的被害や設備の損傷、環境への影響はなかった。

 炎・煙は同船が余剰ガス燃焼装置(GCU)を使った際、機器に指示を伝える「電磁弁」の2系統のうち1系統から発生していた。HySTRAは炎・煙が発生した当日中に豪州海上安全局(AMSA)へ報告し、1月27日に豪運輸安全局(ATSB)と日本海事協会の立ち合い確認を受けた。この立ち会い確認で、もう一方の電磁弁で代替できることから航行上問題がないと確認。28日にAMSAから日本に向かうための出航許可を得た。

 炎と煙が発生した電磁弁は、神戸港へ帰着後の3月8日に交換し、GCUが正常に稼働したのを確認したとしている。同船は現在、2回目の日豪間の実証航行を実施しており、5月3日に豪ヘイスティング港に入港。これに合わせてATSBには安全に航行していることを報告したという。ATSBは調査を「Short(簡易)」と位置付ける。調査終了時に、最大8ページの調査報告書を制作する見込み。

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