(動画)神戸電鉄の初期車両、補修完了でお披露目 建造から93年・ライトも点灯



【神戸経済ニュース】神戸電鉄(9046)は23日、同社線の開通翌年である1925年(昭和4年)に完成した初期の電車「デ101」が補修を終えたのをお披露目するイベントを鈴蘭台車庫(神戸市北区)で開催した。木造が主流だった昭和初期の車両としては、珍しく鉄製の車体を持つ。湊川から鈴蘭台への急な勾配を登るため、強力な動力を持つ最新鋭の電車として導入した。クラウンドファンディングなどで調達した資金を、長期保存に向けた補修費用に充てた。この日は午前・午後の2回に分けて80人のファンが集まり、建造93年のレトロな電車の写真撮影などを楽しんだ。

 「デ101」は1929年に10両を導入したうちの1両だ。営業運転は71年に終えていたが、その後は検査に入る電車を庫内で移動させるなど、鈴蘭台工場の構内入れ替え車として使われたことで、奇跡的に解体されていなかった。2016年に構内入れ替え車も小型で強力なバッテリー型の車両に置き換えられ、いよいよ解体される話が浮上したが、ファンを中心とした有志が神戸電鉄に保存を呼びかけた。神戸電鉄もこれに応じ、ファンを中心に結成した「デ101まもり隊」がクラウドファンディングで調達した資金で、保存に向けた補修を実現した。

 19年秋に実施したクラウドファンディングでは370万円と目標以上に集まった。これとは別に有志から寄付も受け取った。クラウドファンディング会社への手数料、返礼品の費用を差し引いた238万円を補修の費用に充てた。外装は、一部に穴が開くほか、はがれた場所も目立つなど荒れていた外装を補修。塗装も新たにした。寄付金が想定以上に集まったことで、当初は予定していなかった屋根も補修でき、外見はほぼ1983年に大規模修繕を実施した直後の姿になった。動力は補修せず、静態保存する。電線をつなぎ、外部からの電力で前照灯も点灯させた。

 補修は神戸電鉄の鈴蘭台工場で昨年3月に完成した。自身も子供のころから神戸電鉄ファンという「デ101まもり隊」事務局代表の米倉裕一郎さん(56)は、「まずは全国的にみても珍しい宝物が神戸にあるのを知ってほしい」と話す。車両は工場内で保存し、当面は神戸電鉄の行事などで公開する見通しだ。神戸電鉄の創立101周年、デ101完成から100年の2029年に向けては「たくさんあった窓や乗客用のドアを復活させたり、営業車両として使われた色に塗装したりと、建造当初の姿を再現することができれば」と話していた。

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