物価上昇どう織り込むか焦点か、5月13日の金曜日に集中 決算発表予定

20220422決算発表予定

【神戸経済ニュース】神戸市内に本社を置く上場会社の2022年3月期決算発表では、同時に発表する23年3月期の業績予想に、物価上昇の影響をどのように織り込むかが関心を集めそうだ。日銀が12日に発表した3月の国内企業物価指数(2015年平均=100)は112.0と、前年同月比で9.5%上昇だった。年間で1割近く物価が上昇するなか、どのような経路で収益を左右するのか、その道筋にも関心が高まるとみられる。

 値上がりが顕著なのはエネルギー価格だ。原油高を背景にガス代、電気代が上昇している。資源価格が高止まりしているほか、海上輸送の運賃も高いままだ。加えて国内に物価高を呼び込む円安進行も、20年ぶりの安値水準まで円の下落し進んだ。ひとことで「インフレ懸念」といっても、燃料高や運賃高の影響を広く薄く受けるのか、あるいは1つの要因による影響を大きく受けると見るのか。

 新型コロナウイルスの感染拡大も逆風になるとみられるほか、外国為替市場での円安進行も会社によっては収益のマイナスになる可能性がある。ただ、これらも結局は原燃料価格や素材価格の上昇という形で業績に影響するケースが多い。海上運賃なども同様だ。このため結局はどの程度、物価の変動を織り込むのかという点に投資家の関心が集約される可能性があるようだ。

 発表日は5月13日に集中する。この日は3月末から45日以内の最後の金曜日で、6月期、9月期、12月期の会社の四半期決算を含めると約1200社が、この日に発表する予定だ。神戸市に本社を置く会社で先陣を切って22日に発表するのは、3月20日締めのアジュバンホールディングス(4929)だ。4月中に発表するのは同社を含めて2社にとどまる。

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