エアバスヘリ・ジャパン社長「空飛ぶクルマも力を入れたい」 神戸事業所10年で

20220421ルプランス氏

【神戸経済ニュース】欧州の航空機大手エアバス傘下であるエアバス・ヘリコプターズ・ジャパン(東京都港区)のギヨム・ルプランス社長(写真)は21日、神戸空港島(神戸市中央区)にある同社の神戸事業所で「これからの10年に目を向けると、UAM(都市型航空交通)市場にも力を入れていきたい」と述べ、次世代の航空交通手段の分野にも積極的に参入することに意欲を見せた。ルプランス社長は神戸事業所の開設10年を機会に、同事業所で記者らの取材に応じた。

 UAMはUrban Air Mobilityの頭文字。電気自動車と同じような規模の小型航空機が想定されており、「空飛ぶクルマ」と呼ばれることも多い。空飛ぶタクシーなどの構想がある。2025年に大阪市で開催する国際博覧会(大阪・関西万博)で実用化をめざし、国内外のメーカーが開発を急ぐ。ルプランス氏は、「いまは市場は存在していないが、需要を確認して、それに応える解決法を提案し、市場が日本でも育つように貢献していきたい」と述べ、市場をけん引する位置を占めることに前向きな姿勢を強調した。

 UAMについて現時点では「ヘリコプターと似ている点も多く、我々のノウハウを使ったパイロットの訓練などを考えていければ」との見方を示し、パイロット育成などの事業展開がありうるとの見方を示した。ただ具体的には「どういった法整備が進み、日本政府が何を求めるか確認したうえで、その内容に基づいて進めたい」と話していた。

 エアバス・ヘリコプターズ・ジャパンの神戸事業所は、大阪国際(伊丹)空港の全日空格納庫で手掛けていたヘリコプターの保守部門と、東京・六本木の本社を中心に運営していたパイロットの育成部門を集約し、神戸空港島に2012年に開設した。2020年に保守作業などに使う格納庫の拡張が完了し、従来に比べて4割強多い年間80機程度の保守作業ができるようになった。ルプランス氏は「神戸において、これからの10年も成長していきたい」と話していた。

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