(動画)世界初、液化水素の海上国際輸送で式典 川重・岩谷産などの研究組合



【神戸経済ニュース】「本日ここに、豪州褐炭(かったん)を起点とした世界で初めてのCO2フリー水素のサプライチェーンの構築を完遂したことを、ご報告いたします」。技術研究組合のCO2フリー水素サプライチェーン推進機構(HySTRA、東京都港区)は9日、神戸空港島(神戸市中央区)に実証施設として建設した液化水素の輸入基地で、オーストラリアで製造した液化水素を日本まで運搬する実証試験に成功したことを祝う式典を開催した。同組合の原田英一理事長はあいさつし、実証実験の成功を宣言した。

 式典には岸田文雄首相が出席して祝辞を述べたほか、オーストラリアの閣僚からもビデオメッセージが届いた。斎藤元彦・兵庫県知事や久元喜造・神戸市長も出席。さらにHySTRAを構成する各社のトップらも出席してあいさつし、世界初の背景になった各社の技術力の高さや、温暖化ガス排出削減の有力な手段として水素を活用する方向性について、改めて確認した。新型コロナウイルスの感染対策として出席者数を絞り、式典には約50人が出席した。

 HySTRAは7社が参加。実証実験は未利用資源であるオーストラリア産の褐炭から高純度の水素を製造するのを電源開発(Jパワー、9513)が担当。水素を液化して日本に運搬するための設備や、世界初の液化水素運搬船「すいそふろんてぃあ」の開発は川崎重工業(7012)が担当した。「すいそフロンティア」は英シェルの日本法人であるシェルジャパン(東京都千代田区)が運航し、川崎汽船(9107)が運航支援。神戸の荷役施設は岩谷産業(8088)が運営。丸紅(8002)が社会実装の検討。ENEOSホールディングス(5020)傘下のENEOSが事業性検討の役割を負った。
 
 実際に液化水素を輸送したのは今年の2月。完成した「すいそふろんてぃあ」は昨年12月24日に神戸港を出発。豪ヘイスティング港には今年1月21日に到着した。現地で製造した液化水素を搭載し、2月25日に再び神戸港に戻った。その後、搭載した液化水素を地上のタンクに移して実証実験を終えた。HySTRAは2022年度も「すいそふろんてぃあ」を数回、オーストラリアとの間で往復させる計画だ。商用化に向けて大型の水素運搬船を建造する際に必要になるデータ収集などを予定しているという。

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