萩生田経産相、神戸市「水素都市のショーケースに」 バイオものづくり「大胆投資」

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【神戸経済ニュース】萩生田光一経済産業相は4日午後、神戸市中央区の神戸空港島にある液化水素の輸入拠点「Hytouch(ハイタッチ)神戸」を視察後に記者団の取材に応じ、水素の活用に向け先進的な取り組みを進める神戸市について「水素都市の世界のショーケースになるべく神戸市にはチャレンジを続けてもらいたい」と述べ、エネルギーとしての水素の用途拡大に国としても強い関心を持っていることを示した。(写真はハイタッチ神戸で取材に応じる萩生田経産相)

 神戸市について萩生田経産相は、世界初の液化水素運搬船の基地が神戸市にあるうえ「水素を活用したカーボンニュートラルポート(二酸化炭素の実質排出ゼロ港湾)や空港の脱炭素化を進めていくと聞いている」と指摘。燃料電池バスやトラックなどさらに水素活用の領域を広げる神戸市の計画についても触れた。ハイタッチ神戸では、同施設を建設した川崎重工業(7012)の金花芳則会長と橋本康彦社長、同施設を運営する岩谷産業(8088)の間島寬社長、福島洋専務執行役員らが萩生田氏を案内した。

 ハイタッチ神戸を訪れる前に神戸市中央区のポートアイランドにある、水素を燃料にした熱電併給システム実証実験の拠点も視察。熱電併給を展開したのは川重や大林組(1802)などだが、同施設はごみ焼却場だった工場施設を神戸市が無償で貸し出した経緯もあり、久元喜造神戸市長が対応。萩生田氏は久元市長と「発電した電力や余熱を公共施設が受けていることから(無償での貸し出しが、自治体と民間で)ウインウインではないか、という話をした」と明かした。

 一方で萩生田氏は、ゲノム編集などバイオ技術を活用した新素材開発など「バイオものづくり」について「世界をリードしていけるような大胆な規模の投資を行なっていく」との方針を述べた。同日午前に神戸大のバイオ生産工学研究所(神戸市灘区)を視察。続いて、海洋で分解されるプラスチックを世界で初めて製品化したカネカ(4118)の高砂工業所(高砂市)も視察した。「米国や中国はこの分野に兆円単位の投資を行う中で、中途半端な取り組みでは世界の競争に近づくことはできない」と述べ、まとまった投資額の必要性を強調した。

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