真珠輸出組合など、初の総合的な真珠入札会 ネット通じ海外から参加可能に

20220329国際真珠交換会

【神戸経済ニュース】日本真珠輸出組合(神戸市中央区)と神戸市、日本貿易振興機構(ジェトロ)は28日、総合的な真珠の入札会「国際真珠交換会」を神戸市中央区の日本真珠会館で初開催した(写真左)。あこや真珠、黒蝶真珠、白蝶真珠など幅広い種別の真珠を取り扱うプロ向けの入札会で、約60社が553点を出品した。海外からのバイヤーが来日できないことを踏まえて、ネットを通じて入札に参加できるようにしたのが特徴だ。

 新型コロナウイルスの感染拡大によって2020年には一時輸出がストップ。その後、独自にルートを持っている大手などから徐々に輸出を再開する動きが広がっているが、海外との人の往来が難しい中で、従来通りの取引ができていないのが現状だ。従来の主力の輸出ルートであった香港で開催される展示会も、例年通りの開催は困難という。このため組合の加盟社などが集まる入札会を開き、新たな販路の構築をねらう。

 ネットを通じた参加者向けには、出品した553点の写真を2枚ずつクラウド上で共有。もっと詳しく確認したい真珠がある、といった海外のバイヤーからのリクエストは、日本真珠会館の会場にいる担当者「コンシェルジュ」が対応する。「もっと明るい場所で見たい」「粒を確認したい」といったバイヤーの希望に沿った写真を会場から送る(写真右)。全体の3分の1は日本時間30日朝に入札を締め切り、残りは同31日朝に締め切りとした。

 19年から続くアコヤガイ大量死の影響で、あこや真珠は過去1年で価格が3〜4割上昇。新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした職人不足によって、タヒチ産の黒蝶真珠も生産量が減少し、昨年は7割程度の価格上昇があったという。国内外で品薄間が強まる中、あこや真珠の産地である日本の在庫を海外に放出する機会にもなった。このため「参加を呼びかけた海外バイヤーからは、総じて好反応を得ている」(日本真珠輸出組合の磯和晃至理事)という。

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