(解説)12月期決算会社の今期、減益予想が相次ぐ 原材料高や海上運賃高が逆風

20220228各社12月期決算の予想

【神戸経済ニュース】神戸市に本社を置く12月期決算の上場会社は5社のうち4社の最終損益が悪化する見通しだ。原材料高や燃料高に加え、海上運賃の高騰と多方面でのコスト高が逆風になる見通しが相次いだ。ただ売上高は伸びるとの予想が多い。新型コロナによる経済停滞がやわらぐ需要増の中で、世界情勢の混乱がコスト高につながる構図が鮮明になっている。さらにロシアによるウクライナ侵攻で、不透明感は強まったといえそう。

 住友ゴム工業(5110)は今期、同社としては初めて国際会計基準で売上高に相当する売上収益が前期比18%増の1兆500億円を見込む。同社としては初の1兆円に到達するが、純利益は17%の減益になる見通し。合成ゴムの材料である石油製品、天然ゴムの価格が上昇。海上輸送する際の運賃は、特に同社も利用するアジア発米国行きの運賃が上昇しており、利益を圧迫する形だ。価格転嫁が追いつかない。

 六甲バター(2266)は幅広い商品に値上げや、減量による実質値上げを打ち出した。値上げは4月1日から、減量は5月下旬に納品する商品から順次切り替える。商品によっては20%の減量になる。主原料であるオセアニア産などの輸入原料チーズが大幅に値上がりしたほか、世界的な天候変動による集乳状況などの影響を受けた。原油価格の上昇による影響も、包装資材の値上がりという形で受ける見込みもある。

 足元ではロシアによるウクライナへの侵攻で、さらに経営の不透明感が強まった。減益でも売上高が伸びていれば、将来の値上げや一段の販売増などでコスト高を吸収できる見通しが立つが、戦争で消費者心理を冷える懸念が浮上。加えて、ロシアが冷戦後の「世界の秩序」の書き換えに意欲を見せるようだと、海外供給網を作り直すといった事態に迫られかねない。エネルギー価格上昇よりも深刻な事態への警戒が必要になる可能性も出てきた。

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