神戸市と兵庫県の共同ファンド、11億円を集めて募集終了 ゆうちょ銀などが出資

20220222記者会見

【神戸経済ニュース】神戸市と兵庫県が共同で設立したスタートアップ投資ファンド「ひょうご神戸スタートアップファンド」は22日、総額11億円の資金が集まり、出資者の募集を終了したと発表した。兵庫県内のスタートアップへの投資・育成に向けて2021年3月に運用を開始。総額10億円程度をめどに出資を募集したところ、想定を約1億円上回る資金が集まったことから、出資の募集を打ち切った。神戸市などが記者会見して発表した。

 当初、兵庫県が2億円、神戸市が1億円をひょうご産業活性化センターを通じて出資。さらに民間企業6社と兵庫県信用保証協会(神戸市中央区)が合計3億6000万円を運用開始までに出資し、合計6億6000万円の資産規模で運用を開始していた。その後、兵庫県使用保証協会が追加出資したほか、ゆうちょ銀行(7182)、池田泉州ホールディングス(8174)傘下の池田泉州銀行、建設会社の新井組(西宮市)が新たに出資して目標の10億円を超えた。

 同時に同ファンドによる第2弾の投資先3社を発表。店舗では採寸のみのカスタムオーダーアパレルであるFABRIC TOKYO(ファブリックトウキョウ、東京都渋谷区)に1億円、出張手配・管理サービスのAIトラベル(東京都港区)と、幼児向け食品のMil(ミル、東京都渋谷区)に各3000万円を出資した。3社とも今後、神戸市に事業所を開設する予定だ。第1弾の投資先は衛星データを解析して農業に関する課題解決をめざすサグリ(丹波市)で、昨年6月に1000万円を出資したと発表していた。

 同ファンドを運用するベンチャーキャピタルであるBonds Investment Group(BIG、東京都渋谷区)パートナーの細野尚孝氏は記者会見で、新たな投資先について「リターン(期待できる投資収益)もさることながら、地域経済とどういう結びつきができるのかを重視した」という。FABRIC TOKYOは「播州織」の積極活用、AIトラベルは中小交通事業者・宿泊施設などの支援、MiLは県産野菜の活用のほか子育て支援に熱心な自治体との連携などを計画している。

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