日銀神戸支店、景気判断を小幅に下方修正 持ち直し維持も「足もとコロナ影響」

【神戸経済ニュース】日銀神戸支店が7日に発表した2月の管内金融経済概況では、兵庫県の景気の基調判断について「輸出や生産がけん引するもとで、基調としては持ち直しているものの、足もと新型コロナウイルス感染症の影響がみられている」との見方を示した。昨年12月に示した「新型コロナウイルス感染症の影響が和らぐもとで、基調としては持ち直している」から小幅に下方修正した。1月に入って新型コロナの変位株「オミクロン型」の感染が急速に拡大し、個人消費に影響が出始めているのを反映した。

 日銀神戸支店が景気の基調判断を下方修正したのは、2021年1月以来13カ月ぶり。個人消費に関する経済統計などでは、百貨店販売額のほか、県内観光地入込客数や神戸市内主要ホテルの客室稼働率について、「持ち直しの動きが一服」との見方を示した。加えて1月下旬以降、兵庫県にも新型コロナのまん延防止等重点措置を適用したことで急速に、観光や宿泊といった対面サービス型の業種で景況感が悪化したのを聞き取り調査などで確認したのも、景気の基調判断を修正するきっかけになったという。

 半面、個人消費以外では、堅調な海外需要にけん引されて堅調だ。輸出については引き続き前年を上回る勢いが続いており、外需に導かれて生産も増勢基調が続いている。半導体不足や原油高など広い意味での供給制約は懸念材料としながらも、景気全体としては持ち直しの動きの中にあるとの見方は維持した形だ。

 金融面では、金融機関の貸出金残高が高水準で推移している一方で、預金残高も前年に比べて高めの伸び。このため企業などの手元資金は潤沢で、資金繰り懸念は乏しい状況といえる。貸出約定平均金利も低水準で推移しており、金融情勢は緩和的であることを確認した。

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