川重、今期営業益460億円の見通しに上方修正 モーターサイクル採算向上
- 2022/02/02
- 12:20

【神戸経済ニュース】川崎重工業は2日、2022年3月期の連結営業損益が460億円の黒字(前期は53億円の赤字)になる見通しだと発表した。従来予想の400億円から上方修正した。北米向け2輪者など海外で好調な「モーターサイクル&エンジン」分野で、部品調達リスクが縮小したほか販促費を削減。値上げに円安があって採算が改善したのが寄与する。原材料価格の上昇が逆風の船舶など「エネルギーソリューション&マリン」、「精密機械・ロボット」の予想引き下げを吸収する。
最終損益は150億円の黒字(前期は193億円の赤字)になる見通しを据え置いた。営業利益は上方修正するが、持ち分法投資損失を計上するため相殺する。中国の船舶合弁会社で鋼材価格の上昇や、為替レートが想定よりも人民元高・ドル安で推移したために業績が悪化した。同合弁会社は21年10〜12月期にも受注工事損失引当金を計上した。このほか売上高の見通しも据え置きだ。
将来の売上高につながる受注高については、22年3月期の予想を1兆5300億円と、従来予想の1兆4600億円から引き上げた。引き上げ幅700億円のうち600億円は「航空宇宙システム」の受注増で、防衛省向けの増加を見込んだ。
同時に発表した2021年4〜12月期の連結決算は、最終損益が72億円の黒字(前年同期は139億円の赤字)になった。「モーターサイクル&エンジン」「精密機械・ロボット」といった量産型事業の増収が寄与した。加えて「航空宇宙システム」では前年同期に大きな負担だった航空エンジンの整備費用が縮小した。売上高は1%増の1兆387億円、営業損益は390億円の黒字(前年同期は37億円の赤字)だった。
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