4〜12月期決算、「オミクロン型」どう織り込むか焦点 円安も注目か・予定一覧
- 2022/01/21
- 03:18
【神戸経済ニュース】神戸市内に本社を置く上場会社の2021年4〜12月期決算発表では、内需関連の会社が新型コロナウイルスの新たな変位株「オミクロン型」を巡る不透明感をどう織り込むかが関心を集めそうだ。足元では国に適用を求める兵庫県も含め、「まん延防止等重点措置」の範囲が広がっている。東名阪の3大都市圏はすべて適用対象になる見込みで、飲食店の営業時間短縮などが実施される。こうした動きが個人消費にどう影響するかは見極めが難しい。
オミクロン型の特徴は、感染力が強い一方で重症化する感染者が少ないといった見方が強まっている。このため従来の変位株やアルファ株の際と同様に、厳しい行動制限は不要ではないかとの議論がある。「感染対策と経済社会活動の両立」をめざして、オミクロン型に適応した対処方針を作成するよう政府に求める動きも、近畿3府県の知事から出ている。実際に人の流れが大きく変わらないのなら、行動制限による収益の逆風も追い風も、強い風は吹かない公算だ。
一方で外国為替市場で円相場が下落している。米国で早期利上げが予想される中、日銀の黒田東彦総裁は18日の記者会見で、一部で報じられた利上げについて「そうした議論はまったくしていない」と明言。さらなる円安が進む地盤を固めたともいえる。円安は輸出企業にとって追い風だが、輸入企業にとっては世界的な原材料価格の上昇が進むなかで、コストの増加につながる弱材料。21年10〜12月に円安の影響がどの程度になったかで、22年1〜3月や、23年3月期の為替相場の影響を推し量る動きも出そうだ。
12月期通期の決算発表を含めると3連休前の2月10日に8社の発表が集中する。先陣を切って発表するアジュバンホールディングス(4929)は持ち株会社化して最初の3カ月の業績を発表する機会になる。12月期決算のアシックス(7936)は東京五輪・パラリンピックの開催期間を含む年間の決算発表を予定する。
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