21年の神戸港、輸出入総額3年ぶり過去最高 半導体不足や円安など映す

20220121神戸港21年

【神戸経済ニュース】神戸税関が20日に発表した2021年の防疫統計によると、神戸港を通じた輸出入の総額は前年比19.9%増の9兆4784億円と、18年以来3年ぶりに過去最高を更新した。新型コロナウイルスの感染が拡大する中でも、経済活動を再開・継続することをめざした需要が輸出入の下支えになった。20年にさえなかった衣料品の輸入が中国や東南アジアから増えたのも寄与。輸入額が前年比19.2%増の3兆5803億円と、3年ぶりに過去最高を更新した。

 輸入額を品目別でみると「衣類および同付属品」が29.6%増の2632億円だったほか、「有機化合物」が49.7%増の1629億円で過去最高、「非鉄金属」が53.1%増の1266億円と目立った。輸入数量の増加に加え、国際価格の上昇や円安もあって輸入額が膨らんだ。年間の平均為替レートは109円41銭で、前年に比べ2円43銭の円安・ドル高だった。主要地域別では、中国から、東南アジア諸国連合(ASEAN)から、欧州連合(EU)からの輸入額はそれぞれ過去最高だった。

 一方、輸出額は過去最高(07年の6兆2224億円)には届かなかったが、前年比20.3%増の5兆8981億円と大幅に伸び、08年以来の高水準だった。品目別では米国やロシア、インドネシアなどへの「建設用・鉱山用機械」が56.5%増の3814億円と過去最高を記録。エネルギーの需要回復と価格高騰が追い風になったとみられる。地域別では、半導体等製造装置などの輸出が増えた中国への輸出が15.3%増の1兆4194億円と、過去最高を記録した。半導体不足を背景とした半導体メーカーの設備投資が背景とみられる。米国向けの輸出も22.7%増の9722億円と伸びた。対中国の貿易は輸出、輸入とも過去最高になった。

 全国に占める神戸港のシェアは5.7%と、前年(5.8%)に比べてやや低下した。

 同時に発表した2021年12月の輸出入総額(速報)は、前年同月比25.7%増の9247億円だった。月間の輸出入総額としては過去最高。輸出額は17.4%増の5785億円と12月としては過去最高だった。輸入額は25.7%増の3462億円と、過去最高になった。数量増に加えて円安も影響。平均為替レートは1ドル=113円95銭と、前年同月の104円11銭に比べて9円84銭の円安・ドル高だった。

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