百貨店の「初売り」客数回復で前年比で大幅増 新型コロナ前には届かず

20220103大丸明石町筋

【神戸経済ニュース】神戸の主要百貨店である大丸神戸店と神戸阪急の2日の「初売り」は、両店舗とも前年を上回った。来店客数の回復で、食品、ファッション、雑貨など幅広い売り場で前年を上回る結果になったという。新型コロナウイルスの感染拡大が一服していることで、昨年に比べると正月休みの人出が増えたのが主因だ。ただ、新型コロナウイルス感染拡大の直前である2020年1月までの初売りに比べると低水準。遠く届かなかったのが実情のようだ。

 大丸神戸店では午前10時の開店を前に約1500人が列を作った。昨年の150人に比べるとかなり長い行列になったが、5000人程度が並ぶ例年に比べると少なかった。年始に限定した福袋は、昨年に続きネット通販と年末の予約販売を中心にしたが、2年ぶりに食品などの福袋を一部で販売。地下の食品売り場とは別に、9階に福袋を販売する特設会場を作って来店客を分散した。幅広い売り場で昨年によりも来店客数が伸び、高級ブランドの婦人服なども好調だった。

 来店客の増加が予想されたことから、入店中の客数が膨らんだ場合の入店制限を想定。2日と3日はメーンの出入り口である「もとまち玄関」などを出口専用にして、入店は東側の「トアロード」玄関のみとした(写真=3日撮影)。トアロード玄関前の道路「明石町筋」を通行止めにして、来店客が行列を作るための場所も確保した。入店客の行列は常時あったが、2日の営業時間中に入店を制限する必要はなかった。

 神戸阪急では午前9時の開店前に並んだ客数は前年比およそ3割増だった。セールを開始した売り場もあり、朝の営業開始から午後7時の閉店まで来店客は途切れず、終日にぎわった。改装中の部分を除き、食品、高級ブランド、婦人服、紳士服、専門店とほぼ全分野で昨年初日の売上高を10%超上回った。ただ入店制限も開店直後のみにとどまった。

 ただ神戸阪急の昨年1月は、新型コロナの影響で21年3月期の年間を通じて売上高が最も低迷した月だった。百貨店関係者は新型コロナの感染動向からみて、昨年の初売りを上回ることに意外感はないと口をそろえる。むしろ今後の感染状況次第では、再び来店客数の低迷などにつながりかねないのを警戒する声も一部で聞かれた。

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